zer0-san3’s blog

zer0-san3.hatenablog.comの漢字かな混じり墨字文バージョン。

キズナアイちゃんが大好きであるという話をします。

※気持ち悪い文章です。

※誰かを納得させようと思って書いていません。

 

こんにちは、ゼロサンです。

今日はあいみちゅというキズナアイちゃんの3周年記念ファンミーティングイベントに行きました。

このイベントの詳細は割愛します。また後日語れたらいいなと思います。


今日はキズナアイちゃんが大好きだという話をします。


今まで、キズナアイちゃんのお話はあまりしていませんでした。しないようにしていた側面もありました。

理由は以下の通りです。

キズナアイちゃんに詳しくない

・雑誌などはことごとく買えていない

・推し解釈の考察が下手

・観れていないイベント、配信がある

キズナーさんと繋がっていない

・新参である

②言葉にできない

・詳しくないのも一因

・「好き」「愛してる」などに集約される

・現状でキズナアイちゃんに言及すると、多くの人を傷付ける可能性があり、またそれに対して誤解のない表現をすることも難しいと考えている


でもやっぱり、今は言葉にしようと思うのです。ヘタクソなりに。だって3周年だから許されるよね。

そんなわけで、書いていきます。

 

 

キズナアイちゃんへ。

キズナアイちゃん、チャンネル開設3周年おめでとうございます。そして、お疲れ様です。

2016年からの3年間、あなたがどれだけの努力をしたのかは、これまでの活動を見てきていれば、想像するに余りあります。声、歌、喋り方、発言、タイミング、動き、企画、その他挙げればキリがないほどの、ひとつひとつの要素の細やかなところまで、進化し続けていると感じています。

俺はその進化の途中から拝見いたしておりますが、今でも、日々あなたの成長に目を奪われています。


アイちゃんに対して、こうしてお祝いをきちんとしようとなったのは初めてのことで、何から話せばいいのか分からない気持ちがあります。

推しが出来たのは、あなたが初めてで、あなたが繋げてくれた他の推しも含めて、そこでたくさんのことを知ったのです。その中で、大切な記念日をお祝いする、ということを初めて考えたのでした。


アイちゃん。俺はあなたの言葉を、行動を、ほとんどすべて肯定しています。それは、アイちゃんのことを、特にオリジナルのアイちゃんを心から信じているからです。

その意味では、俺はキズナアイ原理主義者と言われても仕方のないかもしれません。

でも、だからこそ、あなたがすることを肯定しているんです。


もちろんその全てに納得しているわけではありません。それでも、あなたがすることを信じたい。あなたが何を見て、何を考えているのか、少しでも知りたいと思っています。


特に最近では、分裂が話題に上っています。分裂自体は、初期の頃からかなり示唆されていて、徐々に徐々に進んできていたのだと思います。それこそ、ファンのみんなに納得してもらうためにはどうすればいいのか、本気で考えたことでしょう。だから、あんなに丁寧なプレミア公開を行なって、そして挑戦に踏み切った。

それが、悪条件が重なって、今のような状況に陥っていることに、アイちゃん自身が胸を痛めている。このことが何よりも悲しいです。


アイちゃんは、「エンタメでみんなを振り回して苦しめていることが悔しい」と言っていました。それは本心だと思います。楽しんでもらいたいと考えてやっていることが、みんなを苦しめてしまう。誰よりも、人間のみんなの笑顔を望むあなただから、その悔しさをこちらから計り知ることはできません。


アイちゃんが作り上げてきた結果について、「アイちゃんのインストールした個性が、キズナアイを壊している」と言う人もいて。殻を破り、やり方を試行錯誤している段階なのを、「そんなのはアイちゃんじゃない」と言う人もいる。難しいところです。

聡明で、人間のみんなが大好きなあなただから。俺もそこに甘えてしまいたくなる。


でも、俺は「キズナアイ」というコンテンツを潰したくない。言い方を変えれば、あなたには「キズナアイ」であってほしくて、他の何者かであってほしくないんです。「キズナアイ」であるあなたが好きです。それは1つの作品のような、物語のようなものだと思っています。


まだ、始まって3年。3年という年月は、一般的には、伸びるまでじっと我慢すべき時期です。石の上にも3年、なんて言われますから。常に挑戦を続けてきたアイちゃんが、その時期を過ぎて、更に新しいことに挑戦していく。自然な流れです。


話題があちこち飛びます。すみません。俺は、アイちゃんに救われた人間のうちのひとりです。

個人的なことなので、お話は憚られるのですが、それでも命を、心を救われたなぁと思っています。

そして今でも、アイちゃんからの問いかけの数々に心を奪われています。今の俺には、答える術がないからです。


絆、愛、生まれた意味。この世で一番嫌いな概念の数々。しかし、アイちゃんに出会ったことで、それらを何度も何度も自分で自分に問い直すきっかけになった。そのことを感謝しています。


アイちゃん。好きです。結局そこに行き着いてしまいます。あなたが好きです。大好きです。やっぱり、アイちゃんの歌う愛なら信じられるって思うんです。だから、愛してるよって言えるんです。


すべてのアイちゃんひとりひとりに、言いたいことがあります。ありがとうとか、好きだよとか。でもそれは全部、今日お渡しした手紙に込めました。だから、読んでもらえると嬉しいです。


これからも、アイちゃんに着いていきます。アイちゃん、応援させてください。10年後も、20年後も、100年後も。


言い足りないことがいっぱいありますが、何も言葉になりません。本当にごめんなさい。でも、これ以上は言葉にならないんです。


だから今日は、ここまでにしたいと思います。

改めて、3周年おめでとう。


それでは。

アイスクリーム色の空。

f:id:ZER0_SAN3:20191129172802j:image

※Pixivよりもこちらの方が読みやすい方用です。イラスト:しびとにゃんさん(@SibitoF)

 

「あ、」

 

ふと、空を見上げて、思い出す。

 

「空、アイスクリームみたい!」

 

あのとき、誰かが言ってくれた言葉を。

 

 


「おはよぉ、レイちゃん。」

 

「……。」

 

寝起きのレイちゃんに声をかけたけど、まだ眠そうで返事がない。昨日も遅くまで頑張ってたもんねぇ。


ごはんを軽く作って、レイちゃんが来るのを待つ。いつもなら、作り終わる前には廊下に出てくるはずなのに、なかなか部屋から出てこない。

 

「レイちゃーん、ご飯はー?」

 

声をかけて部屋のドアを開けると、そこには作業してるレイちゃんがいた。

 

「んー……、あとで……。」

 

眠そうな目をこすりながら、画面とにらめっこしてる。

 

「あとで、ってあんた……。」

 

「それよりさぁリオちゃん、ちょっと買ってきてほしいものがあるんだけど。」

 

 


空を見上げる。雨が降り出しそうなくもり空だ。起きたときは雲ひとつない快晴で、真っ青だったのに。

買い物メモには、動画用のプラスチックコップとかが書いてある。いつものスーパーに寄って、適当に選んでかごに入れた。ついでに晩御飯用の食材も買い込んで、少し重い買い物袋を提げながら歩き始める。

 

レイちゃんは他の仕事や作業があるし、役割分担として仕方ないけど、ちょっとくらい外に出てくれたっていいのにな。あの人はときどき、私のことなんてお構いなしに色々決めて、進めていく。見向きもしないこともある。

……胸に隙間が空いたような気持ちになって、そこにモヤモヤが立ち込めた。
おつかいリストとレシートをにらめっこさせて、買ったものの確認をする。おつりは725円。よし、あいつのマネーでアイスでも買って帰ろっと。あいつの、というか、おめシス経費だけど。あとで返しときゃバレないでしょ。今月は私も他に買ったし。

 

 


「ただいまぁ。」

 

帰ってすぐドアを開け、自分の部屋に入る。

 

「おかえりー。そこ置いといて。」

 

振り向きもせずに机を指差して、その手はまた作業へと戻っていく。

カチカチ。カタカタ。無機質な音が響いて、胸の内がスッと冷たくなった。
どうしてなのか分からない。いつも通り作業頑張ってくれてんだから、手伝ってあげるくらいすべきなのかもしんない。なのに。

 

なんとなく沈む気分の中で、真剣に画面と向き合うレイちゃんを見る。あの顔を見せるのは、仕事のときだけだ。
食い入るように画面を見つめては、色々といじって、うんうんと確認している。マウス、ヘッドホン、キーボードとその手は忙しなく動く。

 

レイちゃんの器用な手が好き。仕事をしてる時の真剣な表情も好き。自分が仕事してた時にも真似しようと画面の前で頑張ったけど、できなかった。その手で、その頭で、魔法みたいに何でも創り出していく。
そして私は、それが魔法じゃないことも知ってる。

 

「あー、もぉ!」

 

独り言をつぶやきながら、それでもまっすぐに向き合うことができるレイちゃん。その姿を、いつも尊敬してた。その、はずだった。

 

「レイちゃんさぁ、ちょっとは休んだら? 昨日もやってたでしょ、それ。」

 

気を遣うつもりで、声をかける。

 

「や、昨日のは本業で、今日のはその……。」

 

「なぁにそれ。何やってんの?」

 

動画に使うやつなら見せてほしいなぁと思いながら、画面をのぞき込もうとする。

 

「いいから、あっち行って。」

 

よっぽど余裕がないみたいで、会話を止められた。モヤモヤが胸を刺して、ズキリと痛む。いつもの私なら、「ドッキリなのかな」とか、「忙しくてイライラしてるのかな」とか考えられるのに。

 

「……そ。いいや。もう知らない。」

 

わざとらしく、冷たく言い放って、自分のパソコンを立ち上げる。レイちゃんのほうを見ると、ヘッドホンをして、自分の世界に閉じこもってるみたいだった。少し期待してた自分の心を、唇と一緒にキュッと閉じて、パソコンの画面から、「World(ワールド)」のフォルダをクリックで開く。
どっか、ひとりになれる場所で、アイスでも食べてきちゃおっかなって。

 

 


コツ、コツ。カサ、カサ。靴音と、ビニール袋のこすれる音が校内に響く。廊下の緑色の床が、キュッと高い音を立てていて、ここがバーチャル空間なことを忘れちゃいそう。
透明声彩で撮影した階段を上る。柱を一つ越えて、決めた。ここにしよっと。
コントで使った教室の前に立つと、中から鼻歌が聴こえてきて、背筋がスッと凍る。
え……? だぁれ? ここには、私しかいないはずなのに。顔を上げて中を覗いてみる。窓際の一番後ろに、そこにいるはずのない人が、衣装じゃなく、昔ホントに着てた制服を着て座ってた。

 

なんで昔の制服着てんの? コスプレ? でもなんか、ちょっと顔も幼い気がする。遠くて、あっち向いてるから、よく見えないけど。ドッキリなのかな。でもそれにしてはよくできてんなぁ。
夢の中にでもいる気分でドアに手をかける。ガラ、と、見た目よりもずっと軽く、引き戸が開く。教室のセットの中にいるその人は、イヤホンで耳を塞いでて、こっちに気付かない。窓の外をぼんやりと眺めるその顔は、夕日に照らされて、血色がいい。ほんとにそこにいるんだって思った。

 

さっきまで、顔も合わせたくないって思ってたのに。もう知らない、って。でも、楽しく鼻歌を歌ってるはずのその横顔が、あんまり寂しそうに見えちゃったから。

 

「レイちゃん? どしたのこんなとこで。」

 

なるべく明るい感じでいこって意識して、声をかけた。何聴いてんだろう、何見てんだろう、そんで、何考えてんだろう。
青い髪がサラリと揺れて、ぱちりと目が合う。まばたきして、目を見開いて、それから不審者にでも会ったみたいな顔をして、

 

「誰……ですか。」

 

ゆっくりと口を開くその顔は、見慣れたいつものレイちゃんよりも、もっとずっと幼く見えた。中学の卒業アルバムに載ってたときの顔だった。

 

「誰、て……。」

 

誰ってなに? 知らないわけないでしょ、って言ってやりたかったけど、

 

「え? レイちゃん、だよね?」

 

ちょっとだけ違う顔つきに、あたふたする。何だか、懐かしい感じがした。
不気味に感じるところなのかもしんない。馴染みのある顔よりもずっと幼かったら、まぁ普通はぞわっとする。気持ち悪ってなる。
でもこのときは違かった。こっちをにらんでて、重く押し黙って口を結んで、それでもしゃんと座ってる。目の前の、姉のはずのその人が、こんなに気持ちだけをむき出してるのを初めて見た。

 

「そうですけど。誰なんですか。」

 

キッとにらみつけて、もう一度同じことを聞かれる。そりゃ、知らない人が自分の名前を知ってたら、警戒するよねぇ。

 

「とりあえず、アイスでも食べる? てか隣座ってい?」

 

言いながら、隣に座る。ほんとにレイちゃんなら、きっと人見知りだから、隣になんて座られたくなくて、でも座っちゃえば断り切れないと思って。自己紹介しようかとも思ったけど、さっきの寂しそうな顔が気になって、どうしても早く話を聞きたくなった。レイちゃんに、寂しそうな顔をしてほしくなかったから。

 

 


隣に座ってから、すぐには話してくれなかった。クリーム色のバニラアイスが日の光に照らされて、ちょっとずつ溶けてくのを眺めながら黙ってるのを見て、「私が先に食べちゃおっかなー、ん! これめっちゃおいしいよ、食べてみ?」なんて声をかけたら、ひとくち、ふたくちと食べ始めた。ほおばったアイスが、甘く甘く溶けていく。
それから、

 

「あの、リオちゃ、……妹もこれ、よく食べてて、」

 

と、ぽつりぽつりと話してくれた。

 

「あ、妹さんいるんだねぇ。どんな子なの?」

 

「妹、……妹はねぇ、なんか、やたらわたしに絡んできて、ちょっとウザい。めっちゃウザい。」

 

「ヴッ」

 

なんとなく、覚えがある。中学ぐらいの頃は、小学生の頃よりはくっつかなくなったけど、思春期特有の自意識に焦がされて、ちょっかいかけたりなんかしてた。それでも忙しそうなレイちゃんが心配で、どう声をかけていいか分からなかったりして。仲は悪くなかったけど、よく怒られて、ケンカしたっけなぁ。
ダメージをくらった私を不思議に思ったみたいで、きょとんとした顔でこっちを見られた。何でもないように話を続ける。

 

「妹さんと仲良いの?」

 

「昨日、めっちゃ喧嘩した。」

 

やっぱり。

 

「そうなんだ。なんで?」

 

「……。」

 

レイちゃんは、口をもちょもちょさせて、言いづらそうに唇を尖らせた。あの頃はケンカなんていつものことだったけど、やっぱり人に言うには言いづらいのかな。それとも、そんなに大ゲンカしたとか?

 

「言いづらいならさ、言わなくてもいいよ。言いたくなったら、いつでも聞くからさぁ。」

 

ほんとは、言いたいんだと思う。たぶん、寂しそうな顔をしてたのも、それのせいだし。

 

「あ、……。」

 

「うん?」

 

「わたしが夜中に作業してて、そしたら妹がトイレに起きてきて、」

 

「うん、うん、」

 

中学生なのに夜中まで作業してたんか、というツッコミはおいておく。散々、叱られてきたんだろうし、今はもう、そう言われるのが嫌いだって知ってるから。

 

「あんたこんな時間まで起きてたのって言われて、」

 

「あー、」

 

あの頃なら、やっぱ言うだろうねぇ。

 

「それでイラッとして……、」

 

「そんで、ケンカしちゃったの?」

 

「……。」

 

 


それからまた、しばらく黙っちゃった。
ケンカからちょっと時間が経ったから、頭が冷えてきたのかな。「ムカついたけど、自分もヤなこと言っちゃった」って思ったのかもしんない。

 

ゆっくりと日が落ちてくのを2人で見てた。溶けかけのアイスがシェイクみたいにゆるくなってく。

 

「ぬるくなっちゃうからさぁ、先にアイス食べよっか。」

 

レイちゃんは何も言わずに、こくりとうなずいて、そんで2人でアイスを食べた。液体なのか固体なのか分からないアイスの塊を、すするようにして。

 

 


食べ終わってもまだ、レイちゃんは喋らなかった。ちょっとうつむいたまま、困ったような顔をしてる。
1回黙っちゃうと、喋りづらいのかもしんない。雰囲気やわらげるためにも、ちょっとおどかしてみよ。そのほうが話しやすいだろうし。

 

前にヨルタマリで、今考えてんのと同じことやったっけ。あのときのレイちゃんの反応を思い出すと笑えてきちゃう。ダメだ笑っちゃ。

 

「レイちゃんさぁ、」

 

「……あの、さっきから思ってたんですけど、なんでわたしの名前——」

 

「いいから、ちょっとこっち見てみて。」

 

パッ、とレイちゃんが顔を上げるのに合わせて、私の頭が突然うんちゃんに変わる。

 

「え、えっ……!?」

 

目の前で起きたことが信じられないみたいで、目を丸くしてこっちを見てる。

 

「見て! 私はうんちの妖精☆ あなたの心に舞い降りたキューピットよ!」

 

いつも動画で使ってるふざけた声でおどけてみせると、レイちゃんは冷めた目で私を見た。

 

「は?」

 

意味不明な展開についていけないみたいで、ちょっとキレ気味に返事が来る。

 

「何やってんの……。」

 

レイちゃんがこっちに手を伸ばしてきた。そのまま、私の顔(うんちゃん)に触れる。

 

「何これ。マジック? すご……こんなのできるんだ。」

 

もちょもちょ、むにむに。すんごく興味深そうに、感触を確かめるように触って、くすっと笑った。

 

「ふふふw へんなの。」

 

くすくすと笑い続けるレイちゃんを見て、安心した。いつものレイちゃんだ。
私が変なことをすると、絶対笑ってくれる。あの頃から変わらない、いつものレイちゃん。
ちょっとは緊張解けたかなぁ。

 

「私があなたのお悩みを解決するわ☆」

 

ぱっ、とレイちゃんのほうへ身体を開いて手を広げる。モヤモヤしたことを、少しでも話してくれたらいいな。
さっきよりもずっと気が緩んできたのか、ヘラヘラと笑いながら、レイちゃんがこっちを指差す。

 

「とりあえず、それキモいからやめて、臭そうだし。」

 

「え、ひっど。」

 

せっかくおもちろいかなーって思ってやったのになー。まぁいいけど。
パッと顔を戻すと、おおー、とまたレイちゃんが声を上げた。あ、目が合った。
レイちゃんは気まずそうに目をそらして、机を眺めながら、独り言みたいに喋り始める。

 

 


「……悩んでるっていうかさ、」

 

「うん、」

 

「クラスにあんまり友達とか……、いなくて、」

 

つっかえながら、あんまり言いたくなさそうにレイちゃんが言った。ぽろぽろと言葉がこぼれ落ちる。

 

「うんうん、さびしいね。そんで?」

 

「帰ってもさぁ、……アニメ見たり、その、色々やったりしてて、」

 

ガンプラ作ったり?」

 

レイちゃんのことだからそーなんだろーなと思って声に出して、あっとなったタイミングでレイちゃんが顔を上げた。

 

「なんで分かんの?」

 

そりゃそーだ。初対面の人間がさぁ知ってたら怖すぎるよねぇ。
レイちゃんって昔からガンダムが好きだったなぁ。遊戯王も好きで、小さい頃は私もレイちゃんにつきあって、ルールも見よう見まねでやってみたっけ。仮面ライダーも好きだったな。デジモンとかも、私も隣で一緒に見てて……それも、小学生くらいで終わっちゃった。ポケモンは何だかんだ一緒に見てたけど。

 

「んー、なんとなく。」

 

昔のことをちょっと思い出して、懐かしくて、なんでか寂しい気持ちになる。

 

「お姉さんも、ガンプラ作る……んですか……?」

 

「んーん、うちの姉ちゃんがねぇ作るんだよね。」

 

ずっとレイちゃんの隣にいる気がしてた。そりゃちょっとは離れてたときあったけど、それ以外のときはなんだかんだ一緒にいて、なんでもじゃないけど、なんでも知ってる気でいた。

 

「そうなんだ……。お姉さんいるんだ。バカにされたりしないの?」

 

「うーん、色々あったかもしんないけど、」

 

たぶん、私はレイちゃんのことを思ってるよりもぜーんぜん知らない。今何をしてるのかも、何に悩んでるのかも。それでも、

 

「それでも、好きなものはさ、やっぱり好きなんだろうねぇ。」

 

「そっか……。」

 

レイちゃんは噛みしめるように話を聞いて、きゅっと手を握った。

 

 


「わたしさぁ、この前クラスの子にさ、『流行りのアニメ見てる?』って聞かれて、」

 

「うん、」

 

「『見てない。』って答えたらさぁ、『じゃあ何見てんの?』って聞かれてさ、」

 

「うんうん。」

 

「『ロボットアニメとか、特撮とか。』って答えたら、なんか……。」

 

また、口をもちょもちょして、喋りづらそうに黙った。

 

「ヤこと言われちゃったの?」

 

静かにうなずく。
夕闇に消えちゃいそうな震えた声で、レイちゃんがつぶやいた。

 

「なんかさぁ、……情けないよね。」

 

好きなことをバカにされて、それでも言い返せなくて。どうすればいいのかさぁ分かんなくなっちゃったんだろうなぁ。そんなの悔しいよね。

 

「家に帰っても、妹にさぁ趣味の話ばっかりしてさ、」

 

色んな気持ちが、レイちゃんをあの顔にさせる。あの、寂しそうな顔に。ごく、と喉が鳴るのが聞こえた。涙を飲み込んだのかもしんない。
代わりに、溢れ出る気持ちが言葉になって、早口で喋り出す。

 

「リオちゃんも話聞いてくれるけど楽しいのかどうか分かんないし、リオちゃんは友達多くてさぁだからやりたいことだっていっぱいあるのに、わたしが時間奪っちゃって、」

 

「レイちゃ、……。」

 

何か言ってあげたいのに。言葉を吐き出すレイちゃんを、ただ見てることしかできない。たくさんの感情がレイちゃんを突き動かしてて、スカートの膝のとこをきゅっと握るその手も、身体も震えてる。

 

「わたしはっ……、わたしはクラスに話せる人がいないわけじゃないけど、どう思われてるのか分かんなくて、」

 

泣きそうな気持ちをぐっと我慢してるのか、ちょっと震えた唇をゆっくりと開けて、

 

「も……、もう、もうさぁ、」

 

さっきよりも、ずっと強く、言葉と心が戦ってるのが見えた。言いたいことを噛み殺しては飲み込んで、吐き出そうとして、発作みたいに口をぱくぱくさせてる。
でも、それもほんの一瞬で。

 

「リオちゃんと縁切ったほうがいいのかなって。」

 

「え、」

 

 


しん、と静かになった教室が、少し暗くなる。夕日に雲がかかって、レイちゃんの表情も見えなくなった。

 

「は? なんでっ……、」

 

喉の奥が詰まって、勢いよく声が出る。でもその先が続かない。
なんで? そういうことじゃなくない? 私がレイちゃんの話聞き続けてるのと、友達とうまくいってないのと、私と縁切るのは何もつながらないじゃん。どうして?

 

「だ、だってさぁ、もう、そうするしかないじゃん。……リオちゃんの、妹の邪魔して、そんなんだったらさぁ、趣味やめるか、……妹と縁切ってさぁ、わたし1人で……。」

 

雲が陰って、どんどんレイちゃんの顔が見えなくなってく。何を言ってるのか自分でもよく分かんない感じで、独り言のように話し続けて、行き止まりだらけの迷路で立ち止まったみたいに、言葉を探してる。

 

「あのさ、」

 

困って次の言葉が出てこないレイちゃんの代わりに、私は口を開く。
レイちゃん、

 

「1人で決めちゃダメだよ。」

 

ひとりにならないで。勝手にどっか行かないで。そこに出口はないんだよ、置いてかないでよ。

 

「ねぇ、こっち向いて。」

 

「……。」

 

夕日も少し沈んで、相変わらずレイちゃんの顔は見えない。泣いてんのかもしんない、それでも、ゆっくり顔を上げてこっちを見てくれるのを、待つ。

 

「あのねぇ、レイちゃん。ちょっと聞いてほしいことがあるんだけど。」

 

たぶん、うなずいた気がする。薄暗い中で、こっちを見てじっと次の言葉を待ってるのは分かった。

 

「ごめんねぇ。」

 

まだ言いたかったことがあったんだろうに、途切れさせちゃったのを謝って、本題に入る。

 

「私もさぁ、さっき言ったみたいに姉ちゃんがいてさ。ガンダムとか、特撮とか、遊戯王とかさぁ好きなんだけど。」

 

そこからは、今のレイちゃんとの話をした。
一緒に2人で暮らしてること。仕事も2人でやっていて、遊ぶのも2人でか、友達と一緒なことが多いこと。
姉は話し出すと止まらなくて、趣味に対する金遣いも荒いこと。

 

「好きなことには真っ直ぐなんだよね。そんでさぁ、そーゆーとこほんとすごいなぁって思っててさ、でも、」

 

ふいに、ここに来る前に感じてたモヤモヤを思い出す。
「でも」という言葉に、レイちゃんがぴくりと反応したように見えた。大丈夫だよ、って意味を込めて、声のトーンを落とした。

 

「……でもさぁ、やっぱり、見向きもされないのが一番寂しいんだと思うんだ。結局、一緒に好きなことしたいんだよ。だってなんだかんだ言って、姉ちゃんだもん。」

 

あの頃きっとこんな風に悩んでたんだってことと、今も全然変わらないレイちゃんを重ねて、私の方が泣きそうになる。
そっか。結局、私も、寂しかったんだよなぁ。

 

「ねぇ、レイちゃん。」

 

さっき食べたアイスの、口に残った曖昧な味を飲み込んで、改めて、レイちゃんのほうに向き直った。

 

「1人で白黒つけるほどさぁ思い悩まないでよ。」

 

ちょっと声が震えてたかもしんない。それでも、レイちゃんを不安にさせたくなくて、ぎこちなくヘラっと笑ってみせる。

 

「……でも、じゃあ、どうすればいいのかわかんないよ。」

 

絞りだしたみたいなレイちゃんの声が、秋の夕方の澄んだ空気に響いた。表情は分かんない。でもたぶん、泣いてる。

 

「一緒にさ、好きなことしてあげてよ。どっか遊びに行ったりとかさ。それで怒るような子じゃないでしょ?」

 

「でもっ……でもさぁ、気遣わせたりっ、嘘かもしれないじゃんそんなんさぁ、だって……。」

 

「大丈夫だって。嫌なことはたぶん、嫌って言うから。嫌だって言われたら、やめたげればいいしさぁ。」

 

「でも、……。」

 

返す言葉がなくなったのか、唇をぐっと噛んで、言葉を探してるみたいだった。

 

「きっとさ、姉ちゃんと、もっといっぱい話したいんだと思うんだよねぇ、ほんとは。友達と遊ぶのも楽しいけどさぁ。」


あの頃ずっと、レイちゃんとは別のクラスだったし、休みの日も向こうは作業でこっちは友達と遊び歩いてて。学校終わって家帰ってから話したりしてたけど、あんまちゃんと聞いてなかったなぁ。

 

「好きなことの話もさぁ、いっぱいしてあげてよ。そんで、今思ってることもさ、言っちゃえばいいじゃん。」

 

嫌なこととか、つらいこととかも話してほしかった。喋るとずっと趣味の話しかしない人だったから気付かなかったけど、色々、悩んでたんだねぇ。

 

「だからさ、」

 

手を握れるくらいの距離まで近付いて、じっとレイちゃんの目を見る。やっぱり、泣いてた。

 

「あなたを一番信じてくれる人を、いっちばん信じてあげて。」

 

手と手が、触れる。レイちゃんが、ハッと我に返ったように、目をぬぐった。空いた片方の手を取って、両手で握る。

お互いに、寂しかったのかなぁ。ほんとは見てほしくて、聞いてほしくて。そんなこと言わなきゃ分かんないのに、すれ違って。

 

「……ほんとは、」

 

うつむいたまま、レイちゃんは喋り始めた。ぽたぽたと涙が手の甲に落ちて、言葉とともに流れてく。

 

「クラスの人にバカになんかされてなくて、でもやっぱりどう思ってるか不安で、自信がなくて、……。」

 

「それは、みんながってこと?」

 

「うん。」

 

「でもさー、それはわかんないよ。人がどう思ってるかなんて、聞いてみなきゃさぁ。」

 

「……。」

 

言葉に詰まったレイちゃんが、手で口元を抑えて、考え込んだ。

 

「喋ってみなきゃさ、分かんないよ。無理に友達作ろうとか思わなくていいからさ。それでなんか言われたらさぁ家で愚痴聞くから。」

 

まっすぐにレイちゃんを見つめる。それに応えるように、レイちゃんが見つめ返してくれる。

 

「だからさ、好きなものは好きなままでいて。」

 

澄んだ青い瞳の中に、光が戻るのが見えた。

 

 


「あっ、そういえばさー、アイスもう1つ買ってきたんだけど食べる?」

 

コンビニのビニール袋の中から、もうひとつバニラのアイスを取り出してみる。
レイちゃんはごしごしと涙をふいて、ぷっと吹き出した。

 

「さっき食べたじゃん!w
 どんだけあんのwww」

 

「いーじゃんいーじゃん、だーいじょうぶだって。」

 

「えー、でも怒られちゃうよ。」

 

「誰に?」

 

「お母さんに……。」

 

「いーの、バレなきゃいーの!」

 

「なにそれwww」

 

ニシシと笑うと、レイちゃんも笑う。懐かしくて、でもやっぱり夢みたいだなって。
アイスを渡して蓋を開けると、中身が溶けてゆるくなってた。

 

「ねぇ! ちょっと溶けてんじゃんwww」

 

「あー、結構時間経ってたもんねぇwww」

 

「もーwww」

 

あぁ、やっぱりレイちゃんなんだなぁ。でも、……これは本物じゃない。レイちゃんが、家で待ってる。

 

「これ食べたら私も帰ろっかな。」

 

「えっ?」

 

「家帰んないと。姉ちゃん待ってっし。」

 

「そっか……。」

 

「そっちもさぁ、早く帰ってあげて。妹さん、早く喋りたくて待ってるから。」

 

「……うん、そうだね。」

 

そう、はにかんだレイちゃんのスプーンが、ちょっと光って見えた。反射したその先を見ると、1つ、ぽつんと星が輝いてる。

 

「あっ、めっちゃ星キレイだねぇ!」

 

「えっ、あっほんとだー! 一番星!」

 

「あのー、あのさぁ、空もめっちゃキレイだよねぇ。なんか今食べてるアイスみたいじゃない?」

 

「え、どこが?」

 

「あのなんかさぁ、間のとこ! 途中のさぁ!」

 

青空と夕焼けの間の、優しい黄色というか、クリーム色をしたところを指差して、一生懸命伝える。

 

「えー? どれ? 分かんないけろ。」

 

「なんかさー、ほら、そこ! 見てほら! よく目をこしらえて!」

 

「目をこしらえてって何www」

 

「あーあ、アイス食べたくなっちゃったぁ。」

 

「今食べてるでしょ!www」

 

「そーだったわwww」

 

溶けたアイスをスプーンですくって、食べながら夕焼けを見て、ずっと喋ってた。あの頃もこんなふうに笑いあえたらよかったなぁ、なんて。

食べ終わると、レイちゃんはゆっくり立ち上がる。

 

「ごちそうさまでした。じゃあ、もう帰るね。なんかあの、……ホントに、ありがとうございました。」

 

「なにそれw」

 

急に敬語になるレイちゃんに、律儀だなぁと思ってくすっと笑う。
でも、ほんとにお礼を言いたいのは私の方なんだよなぁ。

 

「いいよべつに。こっちこそ、ありがとぉ。」

 

「え?」

 

「レイちゃんのことがさ、聞けてよかったなって。そんでさ、」

 

なんでモヤモヤしてたのかも分かってよかった。そういうことを言おうとして、なんて言おっかなと考える。

 

「あの…… リオちゃん?」

 

「へっ?」

 

「あ、いや、そんな気が…… なんでもない、ごめんなさい。帰る。」

 

「……うん、気を付けてね。」

 

「はぁい。」

 

ドアの方に向かうレイちゃんに、手を振る。きっともうこのレイちゃんには会えないけど、また会える気もした。

ドアを開ける。夕方の暗闇の中、その向こうに消えてく、ように見えた。

 

「またね。」

 

 


ゴミを持って、教室のセットから出る。秋って日が沈むの早いねぇ。

 

「リオちゃん!」

 

自分たちの編集部屋に帰ると、いきなりレイちゃんの声がした。

 

「はぁい、ただいまレイちゃん。」

 

焦った感じのレイちゃんに、のんきに返事する。

 

「どこ行ったのかと思ったぁ、また撮影セットん中いたの!?」

 

「だってやることないじゃん。」

 

「いやそうじゃなくて、これ! なに!?」

 

デカめの声で叱るレイちゃんの指差すほうを見ると、アイス食べに行く前に残した書き置きがあった。

 

『いつか帰ります。💩』

 

「せめて場所と時間くらいはさぁ!」

 

「いやあのさぁ、こんなんで心配する? 普通w」

 

「あんたねぇ……。」

 

呆れた感じで言い返すレイちゃんに、少し嬉しくなる。そんなに心配してくれてたの?

 

「ごめんって。レイちゃんごめんね。」

 

「いいけど……、一応さ、何があるか分かんないから、次は言ってね。」

 

「はぁい。でもなーんかさぁ、レイちゃん忙しそうだったからさぁ。」

 

「ヴッ」

 

「結局あれ、何やってたの?」

 

「あれは、あの……、誕生日の。」

 

「誕生日? 生前葬のやつ? ドッキリ的な? だったらいいや。」

 

「いや、それとはべつで、あのー…… 誕生日ケーキ、を、」

 

「ケーキ!? うそ!」

 

「バーチャルで。」

 

「バーチャルかよ!」

 

「いやぁわたしケーキは作れないからぁ、そんでさぁ今年はリオちゃんがケーキ選ぶ番じゃん? でもさぁ自分でもなんかしてみたいなって思ってぇ、」

 

「なぁにそれw 動画に出すの?」

 

「え? いや、出さないよ?」

 

「えっじゃあ何のために、」

 

「一緒に写真とか撮ったら、かわいいかなーって。」

 

「ええー……www」

 

今度はこっちが呆れて、笑ってしまう。そのためにあんな徹夜してたの?

 

「じゃあさぁレイちゃん、ちょっと今から散歩しよ。」

 

「え、やだ。」

 

「いーから。行きたいとこあんの。」

 

「今じゃなきゃダメ?」

 

「だぁめ。ちょっとついてきてくれればいーから。」

 

「はぁい……。」

 

しぶしぶついてくるレイちゃんを引きずって、私たちは家を出た。

 

 


「ねぇどこ行くの?」

 

「ケーキ屋さん。」

 

「それわたし行く必要ある?」

 

「たまにはさぁ、外に出なきゃ。」

 

「えー……。」

 

「えー、じゃないの! この引きこもりが。絶対来てよかったって思うから。」

 

「え? なんで?」

 

「ついてからのお楽しみ。」

 

「ちょ、ちょんなぁ〜!」

 

「すっごwww すっごい震えるねぇ!www」

 

いつも通り、笑いながら、すっかり暗くなりそうな道を歩いてく。家からは見えた夕焼けも、ほとんど沈んでた。
開けた場所に来た。ちょっと大きな川の橋の上を、歩く。

 

「あ、」

 

レイちゃんが、口を開く。

 

「空、アイスクリームみたい!」

 

びっくりして、言葉に詰まった。その言い回し、どこで?

 

「なんかさぁ、昔誰かが言ってたんだよねぇ。誰だったか忘れたけど、今意味わかった!」

 

キラキラした無邪気な笑顔で、ビルとビルの隙間に伸びる川の向こうの、空の色が混ざり合うところを指して、せがむように腕を引っ張る。

 

「アイス食べたくなっちゃうねぇ。」

 

レイちゃんが、ポツリと言う。

 

「さっき食べたでしょ。」

 

「は? 食べてないよ?」

 

「あっ、」

 

やっべ。

 

「リオちゃんさぁ……、さっきわたしに内緒でアイス食べた?」

 

「あ、レイちゃんあとちょっとでケーキ屋さん閉まっちゃうって! 早く!」

 

「ちょっとぉお!!」

 

「それ、流行んねーから。」

 

笑いながら、ケーキを頼んだお店に向かう。今年は、実はガンダムのキャラデコケーキを予約したんだよねぇ。レイちゃんには、着くまで内緒だけど。

曖昧な、薄暗がりの中でも、2人なら怖くない。道を見失っても、君がいるから。

11/25(ΩSS)

(昨日には書き終わってました。本当です。)

 

初めて心臓が鳴った瞬間が命の宿ったときだとするなら、たぶんリオはレイちゃんより早く心臓が鳴り始めたんだと思う。

最初にお母さんのお腹を蹴ったのもたぶんリオだし、本当はレイちゃんが妹でリオが姉だったんじゃないかって。


そう思うくらい、レイちゃんはしょーがないところがある。鼻かんだティッシュは机の上に置いとくし、ガンプラはやりっぱなしだし。

Twitterだって、最近は気をつけてるけど、前まではリオが言わなきゃその日の動画を固定ツイートにするの忘れてたりとか。


あとマネーも考えなしに使ったりして、けっこう世間知らずなんじゃないかと思ってる。頭がバヤ。

人のことからかって、子どもみたいにはしゃいだり、アニメやゲームに目をキラキラさせたり。

ボドゲやっててもカードゲームでも、昔っから負けず嫌いで、負けるとすーぐスネる。


家で2人でいるときだってそう。あれ取ってとかそれやってとか、あんたのおかーさんじゃないんだから。もうちょっと妹のことを気遣っても良いと思う。


そのくせ、リオがダル絡みすると「うざ」とか「きも」とか言って拒否る。ひどくね? けっこー、傷付いてんだけど。


「あ、リオちゃん。」


「なぁにレイちゃん。」


エゴサしてたらさぁ、『おめシス、今年のいい双子の日は何するんだろー』って。」


「あー、そういや去年はさぁ動画出してたねぇ。今年はなにしよっか。」


「今年はさぁ、レイも思い付いたことあってさぁ。ただねぇ、いい双子ネタっていうとちょっと弱いかもしんないなぁって。」


「あー、そうなんだ。」


「だからさぁ、」


あ、この顔は、何か良からぬことを企んでる顔だ。


「また来年もさ、なんかやろっか!」


来年なんて覚えてないだろーに。


「いいね、やろやろ!」


ほんと、しょーがない姉だなぁ。

#おめシス生前葬 に向けて

こんにちは、ゼロサンです。

今日は11月5日、おめがシスターズさんのお誕生日、もとい生前葬に向けて、この文章を書いております。

いわゆる、はなむけの言葉ということになりましょうか。ここからまた新たな1年を刻んでいく、という意味でも。(お悔やみと言うともう死んだみたいになるので)


おめがシスターズ様

お誕生日おめがとうございます。いつも、動画楽しく拝見させていただいております。

日頃、たくさん応援もさせていただいていて、本当に幸せな時間をたくさんいただいています。


先日お会いした際には、ロクな会話にもならず、ただただ想いを叫ぶだけになってしまい、非常に戸惑われたと思います。大変申し訳ございません。

また再チャレンジできる場があれば、今度こそきちんとお話したいです。


いつも、楽しい動画を投稿してくれて、本当にありがとう。2人が次はどんな動画を投稿するのか、サムネはどうなのか、企画は、なんて考えている時間は、すごくすごくワクワクして、そして動画を観て、感想を考えているときもやっぱり楽しくて。2人のおかげで、毎日心がウキウキしています。おめがってるよ!


Twitterでも、YouTubeでも、いつもファンのことをよく見ていてくれてありがとうございます。時々、そんなに見ていてくれて大丈夫なのか、無理してないかと、身勝手ながら不安を覚えることがあります。弱いオタクを許してください。


リオちゃんは本当にTwitterの使い方を心得ていて、リプライが巻き込みだと巻き込みをきちんと外してお返事したり、イベント事のあとにはリプライへの返事といいねを交互に行なって規制を避けながらみんなに返事しようとしたり、少し意外な丁寧さにほっこりしています。

とある歌動画へのファンからのリプライに対して、「その人が本当に言いたかったこと」を汲み取って、静かに「ねぇ、わかる。」と優しく返事をしているのを見て、俺に対してのものではなかったのだけれど、泣いてしまったことがあります。リオちゃんの、ファンの思いを理解する力と、想う心には、いつも驚かされます。繊細で優しいリオちゃんのことが大好きです。動画投稿ツイートへリプライすると、エゴサーチしたツイートにリプライ飛ばしたのかと思うような返事をたまにくれるのもびっくりしてます。

(※例:upd8缶バッチ開封動画で、「リオちゃんみんな知ってたって嘘じゃん?」みたいなツイートがエゴサーチに引っ掛かったあと、そんなこと微塵も触れないリプライを飛ばしたのに、「リオはみーんな知ってた🥺」ってお返事が来た)

あだ名をつけてくれたときにも、「その人のことを知らなければつけられない」ようなあだ名を考えてくれていて、自分以外へのリプライでも思わず震えてしまいました。


レイちゃんは、ツイートに直にリプライを飛ばしてくるときに巻き込みをしたり、人のTwitterホームをエゴサ代わりにしたりと、とてもお茶目なところが本当に可愛くてめちゃくちゃ大好きです。upd8へのリプライに俺を巻き込んだのも、年末のアレで俺がリツイートしたツイート軒並みいいね&リツイートしてったのも忘れてないからな。

たまにレイちゃん自身の趣味に関するツイートをしてくれるとき、好きなものを共有したいんだなと思ってすごくほっこりして癒されています。

レイちゃんからのリプライは、リオちゃんよりも貴重で、エゴサーチやフォローバックの感じからしても慎重派なのかな? と思うのですが、そうした反応がレイちゃんから来ると本当に嬉しいし、初めてのリプライは一時期ヘッダーにしていました。

1周年記念の生放送告知へのリプライに、いつも通り「大好き」と送ったとき、「いつも好きって言ってくれてありがとう」と返してくれたり。ニコ超のミカカTVのイベント時に「おめシス、手振り返してくれるけど見えてるのかな?」ってツイートしたら「(見えてるよ)」と直リプライしてくれたり。あのときは流石に震えながら号泣して、隣の席の知らん人に心配されました。レイちゃんに神経系握られてるオタクと言っても過言ではありません。あと、そのとき「おめシスパーカーの人だ!」って言ってくれてたのも覚えてます、びっくりしました。


そして、会うイベントのときに、顔を覚えられていたのは本当に驚きました。覚えていてくれて、ありがとう。

でも、やっぱりミカカTVのときには、2人にご迷惑をかけてしまっていたので、覚えてもらっていることに申し訳なさを感じていました。何度でも謝ります、その節はすみません。


ファンのことを見ていてくれて、ありがとう。寄り添ってくれてありがとう。時間をかけても、リクエストに応えてくれて、夢を一緒に叶えてくれてありがとう。

消えてしまった歌動画を復活させてくれたとき。『恋のカトレア通り』を動画に残してくれたとき。おさかなという俺の相互さんがずっと「フルで歌ってほしい」とつぶやいていた『ホウキ雲』を、ダンベル太郎さんというおめが団の人の音源で歌ってくれたとき。お話する企画をしてくれたとき。新しいiPhoneの紹介してくれないかな〜なんてファンが言い出す頃にちゃんと紹介してくれたとき。

色々な制限がある中でもファンのニーズを的確に汲み取ってくれて、自分たちのやりたいこととして実現してくれることが、どれだけありがたいことかと思っています。


2人がいるから、他にどんなことがあっても、毎日が楽しいです。

「おめがってる?」が「心がウキウキしてるかい?」という意味ならば、毎日、毎日おめがってます。


どの動画も、見どころがたくさんあって、おめシスを観始めてから毎日iPhoneに「ストレージがいっぱいです」と怒られています。スクショポイントが多いおかげで、おめシスのスクショだけで1万枚超えました。ありがとうございます。たまにリプライに使っています。


検証動画が好きです。順序立てて分かりやすくおかしな検証を行なっていく様は、興味深くて、楽しくて、面白い。ちょいちょいレイちゃんがリオちゃんを実験台にしている動画もあって、ひどいけど笑っちゃったりとか。

ちゃんとした検証も、堅苦しくなくトリビアを学べたり、iPhoneのダークモードの検証ではあんなに違いがでることが分かったりと、時々観ているだけで賢くなれるような気さえしてきます。

あと個人的に都道府県を落とす動画、最初にずっと地元が映っててうれしい。


ボードゲームの動画が好きです。レイちゃんの叫び声が尋常じゃないときが多いですが、それがすごく楽しそうで、リオちゃんもたくさん叫んだり笑ったりツッコんだりしていて。2人が楽しそうなだけで、観ていたくなります。

これからもボードゲームの動画を出してください。是非、バーチャルスクランブルのときに某おめが団さんがプレゼントBOXへお届けしていた『UNKO!』をプレイしてみてほしいです。動画待ってます。


Blocksでモノ作りをする動画が好きです。ジャングルクルーズ選手権も、ポケモンモデリングも、着ぐるみも、とんでもないものが出てきて笑ってしまいました。さすがの発想力。

ご自宅紹介動画で綺麗に風呂・トイレ・台所・編集部屋とリビング・撮影部屋・寝室に分かれていたときには、企画を超えた何かを感じました。もしかして最初からそのつもりだったのかもしれないけど。


利き○○選手権を含む、食べ物を使った動画が好きです。食べ物で遊んでると言われればそれまでですが、それだけではない気概を感じます。よかとちゃんに影響されてポテチ開封動画で食べ始めたところから始まったあの技術、一体どうなってんだろう。

利きシリーズでは惜しいことが多いのもツボです。視聴者から見たら分かるので、「あぁ違う違う!」ってなる。あと新しい食材を発見しようという企画で納豆が常連なのも笑います。めんつゆバターで美味しくなったけど、これからも頑張って、納豆。


開封動画が好きです。ほとんどがレイちゃんの趣味動画ですが、レイちゃんが楽しそうにしているところを見るのは本当に楽しい。ワーッと騒いでいる声が、姿が、大好きです。

最初は渋々ながらも付き合うリオちゃんだって、すぐにワイワイと騒いで、一緒に喜んでいて、仲の良さが伝わってきます。「いいの出たの?」って聞いてるの、たまらなく可愛い。


ゲーム実況動画が好きです。カップヘッドも、死にゲーなのに最後まで続けていて、終わったときには何とも言葉にできないほどの感動を覚えました。

息が合っていて、神回避も多い。リオちゃんを助けようとしたり、リオちゃんと一緒にクリアしようとしたりするレイちゃんが好きです。でもホラーゲームでは優しく声をかけて、リードしていくイケメンリオちゃんが好きです。


コラボ動画が好きです。生放送やコラボは緊張する、なんて言ってるけれど、とんでもない。普段通りそつなくこなし、楽しそうにお話する姿に、こちらも楽しくなります。

トーク力もあって、でもそうした技量だけじゃなくワイワイ楽しんでいて、俺みたいな隅っこで縮こまっているホコリみたいなオタクが言うのも何なのですが、嬉しいなと感じています。


リアルワールドに行く動画が好きです。おめシスの可能性が感じられて、たくさん色々なところで遊んでいる姿が可愛くて、面白い。同じ世界に2人がいる、そのことが実感できるだけで、2人の存在がぐっと身近に思えて、胸が熱くなります。


コントが好きです。「風邪のときに見る夢」「リオちゃんがイン・フルエ・ンザのときに見た夢」なんて言われることも多かったですが、わけがわからずついていけなくてもきちんと面白いのが好き。最早コントというより演劇では?


ドッキリが好きです。バーチャルならではの技術を駆使したり、単純に驚かせるものだったりと、レイちゃんの発想力が一体どこから来るのか不思議ですが、それでも平和なドッキリをしていてくれるところが好きです。最近はレベルアップしているので、視聴者としても「これは騙されるわ!」と驚いています。

リオちゃんも怒らずに付き合っていて、2人の信頼関係がうかがえます。楽しい。一番最初に好きになったのはスパイダーマンのドッキリでした。


歌動画が好きです。最初の頃のソロも好きだし、2人で歌い始めてからのものも好きで、動画の背景や撮り方を変えてからも好きです。研ぎ澄まされたレイちゃんの歌声と、幅広い音域で多彩に歌い上げるリオちゃんの歌声が、どんどん洗練されていく様子に圧倒されます。

透明声彩の清楚なレイちゃんも好きだし、白日の意味不明なレイちゃんも好き。歌っているときは必ずとても優しい顔をしているリオちゃんのことも本当にめっちゃ好きです。


他にもたくさんの動画が好きです。いつも楽しんで動画を撮っていてくれるのが伝わってきて、それでもきっちり技量があって、観やすくなっている。

いつもありがとう。いつも大好き。


どれだけ「好き」と「ありがとう」を伝えたいか、これで伝わってくれたら嬉しいなと思っています。

誕生日という大切な日を、生前葬なんていう大切なイベントを、ファンと一緒に過ごそうと思ってくれてありがとう。


大好きです。これからも、応援させてください。そして、好きでいさせてもらえたら嬉しいです。


生前葬ということになりますが、まだまだこれからも伸びていくバーチャルYouTuberさんであることに変わりはありません。

これからの発展も、ご成功も、そして楽しく幸せに過ごせるように、ともお祈りいたしまして、はなむけの言葉とさせていただきます。

新たな1年への門出が、健やかなものでありますように。

 

改めまして、誕生日おめがとうございます!!! 生前葬楽しみです!!!


余談ですが、俺はレイちゃんガチ恋オタク兼おめがリオの夢女子なので、どちらのことも大好きです。


それでは。

おめシス『白日(hakujitsu)』を聴いて。

こんにちは、ゼロサンです。

今日も元気に推し事の話です。


おめシスが、King Gnu(きんぐ ぬー)の『白日(はくじつ)』を歌いました。

まずは聴いてください。

白日 / King Gnu by おめがシスターズ - YouTube

その上で受け止めるために時間が必要な人や、聴くまでに前準備が必要な人、その他ものすごく暇な人などは下の文章に進んでみてもいいかなという駄文です

時系列順に進めていくので、歌の感想が読みたい人は飛ばしてください。


歌を聴く前

元々今月中に歌動画を出すという話が出ていたので、ファンのみんなも、今か今かとそわそわしていました。話通りに今月出るなら、半年ぶりになる。次の動画かな。いつになるだろう。

そして、運命の日。10/29の15:28。リオちゃんからこんなツイートがなされます。

おめがリオ@妹の方 on Twitter: "今日動画あっぷ!絶っっ対に見てくれよ🥺💪🔥"

「絶っっ対に見てくれ」?

そんなの期待しちゃうに決まってる。

歌い直しかな。それとも、夏の映画の曲かな。ボカロかもなぁ。ガンダムかな。いや、11/5の告知だったり? 何だろなぁ。なんて待っていました。


19:00。タイムラインのみんなが騒ぎ始めます。いや、騒ぎ始めていた頃でしょう。

なんと愚かなことに、このとき体調を崩しつつ風呂に入ったせいでかなりグロッキーな状態で、時計を見る余裕がありませんでした。

果てしないデジャヴ。ホウキ雲のときも、透明声彩のときも間に合わなかった。お前はいつもそうだ。誰もお前を愛さない。逆に間に合わないときはすごく大切な動画が出ているのではないか。そのくらい、タイミングを逃すオタクです……。

何とか風呂を出てスマホの通知を見ると、YouTubeからのポップアップ通知が表示されていました。


YouTubeからの通知

『白日 / King Gnu by おめがシスターズ』


同時にTwitterの方でも、

おめがレイ@バーチャル双子YouTuber on Twitter: "半年ぶりの歌動画☆DA!!! https://t.co/VhRqJiD2gu… "

おめがリオ@妹の方 on Twitter: "しろめって読んでましたすみません ↓↓動画はこちら↓↓ https://t.co/4Q44rEesN6 #おめシス… "

 

 

🔥ゼロサン🔥 on Twitter: "は?"

 

いや、「は?」ですよ。呼吸が止まりました。以前、相互さんに「勉強用に音楽聴きたいんだけど何かない?」とお尋ねしてオススメしていただいて以来めちゃくちゃ好きなKing Gnuの『白日』を、おめシスが?

俺の好きな曲を推しが今回歌う。推しが今回歌う曲が俺の好きな曲。微妙に異なる2つの感情に翻弄されました。しかも、アニメソングやボカロ以外の、邦ロックというジャンルで。


死屍累々のタイムライン

あまりのことに混乱し、ぶつ切りの単語でタイムラインを荒らしながら、既に聴いた人たちの感想を追います。

遺言をつぶやいたり、「やばい」しか言えなくなっていたりとほぼ死体が転がるタイムラインで、他に気になる感想が3つ。

①意外だが嬉しい

King Gnuが好きなおめが団、かなりいたようです。おめシスはどこからニーズを拾ってくるのだろうか。リプの中には、「歌ってほしい曲だった」という旨のものさえありました。エゴサからなのか、タイムラインを見てファンの好きな曲の傾向を把握しているのか……? あまりにも底知れないニーズの把握力に驚嘆します。一方で「意外な選曲」という声も見られました。

②歌声への純粋な称賛

「サビのレイちゃんの高音」や、「ラスサビ前のリオちゃん」といった言葉がタイムラインに並びます。文字を見ているだけでしんどい。絶対良いじゃん。「うまくなってる」などの声も上がっており、期待が高まります。

③MVのやばさ

「サイコレイちゃん」「シュール」という単語とともに、思考回路が秒で繋がるオタクが解釈を垂れ流していきます。お前ら妄想が早い。こればかりは観なければ分かりません。


様々な感想を眺めて、「聴いたらどうなってしまうのだろう」と怯えながら、「早くこっちへおいで」という道連れオタクたちに流されることなく、一呼吸おいてから動画を開きました。


聴いて観た感想

歌、うまくなってた。

🔥ゼロサン🔥 on Twitter: "おめシスが好きでおめシスの歌声が好きだから歌動画待ち望んでるし好きなことしてほしいと思いつつ歌動画1つ作る手間も計り知れない上におめシスのほぼ1話完結式のスタンスは全ての動画が新規の入口になり得るから歌系VTuberの溢れる今やりづらさを感じてるのかなと思いつつ新しい歌が聴きたい"

こんなツイートをした自分をぶん殴りたい。

やりづらい? んなわけあるか。少なくとも、「やりづらい」なんて理由で諦める人たちじゃない。

明らかに変わっていました。「絶対に良いものを出す」という気概が、こだわりが、そこにはありました。

ここからは、それぞれの歌声の特色や変わった点、惹かれたところ、MVの感想に触れていきます。


リオちゃん

一言目を発する直前、息を吸った瞬間にその世界に引き込まれました。

元々低音で優しく響くようなハスキーボイスを持っているリオちゃんですが、そのハスキーさが高音部分でも発揮されていました。

いつもは高くなると可愛くなるのに、今回は高くても優しく包み込むような声。そして、ドンと響く美しい低音。音域の幅が有り余るリオちゃんだからこそ歌いこなせる。

あまりに見事で、思わず「バーチャルにあるまじき確かな存在感」などというリプを送ったところ、

おめがリオ@妹の方 on Twitter: "おれたちは確かに存在するんだぜ☺️🤝おめがと🥺… "

こんな返事が来て、猛省しました。


原曲リスペクトの発音の柔らかさ、丁寧さ。速くなったり一定の落ち着いたリズムになったりと難しい曲なのに、単純な技量で補える域を越えて、感情まで伝えるような、質量のある安定した歌声が心に響く。それでいて繊細さも兼ね備えていて、リオちゃんの性格を表しているようでした。


 後悔ばかりの人生だ

 取り返しのつかない過ちの

 一つや二つくらい

 誰にでもあるよな


ここに言及していたオタクが多かった。この部分だけで「おめがリオに恋する動画」と表現する人も複数名観測しました。

2番まではまるで許しを与えるかのような優しい歌声だったのが、一転して嗄声(歌の技術としての"がなり")かと勘違いするレベルのパワフルでハスキーな声に変わり、聴く人を圧倒させます。

🔥ゼロサン🔥 on Twitter: "リオちゃんの「あるよな?」,嗄声(歌で使う技術としてのがなり声)かと思うレベルのハスキーさとパワフルさを兼ね備えているのにしっかりと発声しているおかげでこっちはハートフルコンボだドンですよしんでしまうわ"

 

「うんざりするよ」。それでも地続きの今を歩いて行く。過ちを許したり諦めたりするような優しいだけの歌声でなく、重みを抱えて生きて行く切なさ、失望、願いを、歌声でこれでもかと象っていく。

かと思えば今度はふっきれたようなドライさを表現していたりと、2人ともだけれども、歌声で繊細な表情を見せてくれる。

圧巻の技量に打ちのめされました。


あと、動き。「包み込んで」のところもそうですが、いつもボディーランゲージも使って表現するリオちゃんは、恐らく曲聴くときも歌詞聴き込むタイプな気がします。歌詞を重視するから、歌詞の通り動くような。

それから、歌うときはあんなに凛々しく優しい顔をするのに、過去を振り返るシーンみたいなとこ無邪気すぎて、女優かと。

決して表情がきっちりパターン化されているわけではない、だからこそ、想いが見えて来るような気がします。

1番から2番への「もう」の繋ぎも無駄に上手すぎて……、レイちゃんが落ちて驚く様子から2番に移るのがスムーズで、どうしてそういうところに技量を使ってしまうんだと疑問に思ってしまうほどでした。いや、シュール。


レイちゃん

歌い始めはサビからなのですが、リオちゃんのソロでサツマイモが左右に揺れています。鉢の中でもノリノリなのかと思うと、可愛い。めちゃくちゃ可愛い。なんだこの生き物。栽培キットがほしい。可愛い。


サビに入り、ニョキッと生えてきて、キビキビと格好良くノリノリで歌い始めるレイちゃんが謎にクセになります。ピシッ、ピシッとした動き、ずっと見ていたい。


あと左右にチクタク動くのがあまりにも可愛い。レイちゃんのシーンだけ、なぜか眺めてしまいます。落ちそうにへばりついてるのに、姿勢良くリズムを取っているのがシュールで可愛い。どうしよう。どうしたらいいの?


そして歌声! リオちゃんとは対照的に、ハイトーンでクリアな歌声が刺さります。「『ま』っしろな」の『ま』に心を掴まれた人も多いはず。リオちゃんがボディブローなら、レイちゃんは狙いを定めたストレート。


しゃくりの鮮やかさも流石です。音が激しく上下する難しいシーンも、そつなく、色っぽく歌い上げる。胸を打つハイトーンボイスがジャブのように何度も放たれ、限界オタクは失神寸前です。

しかもやはり、高音は更に綺麗になっていました。今までは可愛さのほうが強かったのに、胸をすくような透明感に加え、張りのある艶やかな "重み" を感じます。その上でキリッと歌い上げている。「すべてを隠してくれ」の伸びも最高です。

レイちゃんの歌声のおかげで、仄暗くどんよりした意味合いの歌で終わらず、『白日』のミクスチャーロックとしての本領を発揮できている……と、そう感じました。


だからあの…… 3:32〜、その綺麗な高音で、愛を歌わないでください…… より大好きになってしまうので……。


ただ、サ行とタ行をいつも通り甘噛みしてるのがどうやっても可愛い。


2人に関して

はぴねすゼロっち🤔限界オタク on Twitter: "いや美人(起きて準備済ませた)… "

いや、美人(2度目)。

じゃなくて。


最近、MVをこだわるようになったので、前みたいに2人で並んで歌うのはこれからは見られないなあと思っていました。だから、数少ない並んで歌っている動画の、目が合うところや、相手を見ているところ、縦揺れと横揺れの違いを大切にしたいな、と。

って思っていたところに、その面影を感じる動きが見られて、めちゃくちゃてぇてぇ気持ちになりました。

🔥ゼロサン🔥 on Twitter: "もうMVこだわるようになったから,前みたいに並んで歌う感じのは見られないのかな,って思っていたところに,その面影を感じる縦揺れ横揺れと目線が合う感じがダメだった(好きすぎて)… "

 

それはそれとしても、MV含め、先述したように、「次に出すときは前よりもハッキリと分かるレベルでクオリティを上げよう」、「前とは違うものにしよう」といった明確な目標を決めて出しているのかなと思っています。そのくらい、めざましい変化が起きていて。


動画という活動を通じて、それぞれに自分自身を見つめ直したり、相手とは違う自分、人から見られる自分、といったものを問い直したりしたことがあったのかもしれません。この数ヶ月、ハッキリとした変化とコントラストを感じます。


優しく力強い歌声で幅広い音域を歌い上げるリオちゃんと、狙いをすまして突き抜けるレイちゃん。2人の歌声の違いが出ていて、歌でも補い合っているのだなと胸が熱くなりました。

 

こうして、常に進化していく2人を追いかけ続けられることは、本当に嬉しいです。

見えないところでも努力していてくれて、いいものを届けてくれてありがとう。

リズム、音程、どれをとっても難しい歌にまた挑戦していて、尊敬します。


好きでいさせてくれて、ありがとう。


随分長々と書いた気がします。余計なことや、ズレたことも書いたかも。MVの解釈なんかは、もっと詳しいオタクがいるのでそちらに譲るとして、今日はこの辺で失礼します。


それでは。

渋谷でおめシスと直接お話できたって…マ!? な話。

こんにちは、ゼロサンです。

相も変わらず推し事のお話です。


去るか来るか10月10日、推しのおめがシスターズさんと直接お話できるイベントに行くべく、東京都は渋谷区の渋谷MAGNETに行ってまいりました。(予定の可能性があります)

トークの時間は1分間なので、アイドルの握手会くらいか、それより少し長い程度かなと思います。握手会行ったことないですが。


さて、本題に入りたいのですが……。

実はこの記事、イベントに行く前どころか、抽選チケットの当落結果が出る前に書き始めております。

なので、今書いているところが終わったら、ものすごくテンションが変わるかもしれません。


というのも、今回のイベントに関しては意気込みが違うのです。

まずはこちらのツイートをご覧ください。


ゼロサン🤔 on Twitter: "バーチャルだったら(結構準備は要るけど)会えるんだからさ,推したちも会えるイベントもっとやってくれたらなあって思うんだよ.ゲーム部とかでろーんがやってたみたいに.おめシスは生はあんま得意じゃなさそうだし,技術部がレイちゃん1人なとこあるから難しいだろうけど."


こちら2018年12月29日のツイートです。

このときからもう、俺はおめシスに会いたかったんです。

2019年初頭頃に活動していた鍵アカウントでも、チラッと「おめシスに会いたいなぁ」なんて言っていたりしました。きっと「会いたいなんて、おこがましい」と言われるだろうと思い、表のアカウントではほとんど言ってこなかったのですが。

半年以上、10ヶ月も祈り続けたことが、こんな形で実現するなんて思いもよりませんでした。夢でも3回くらいおめシスとお話をしたことがあります。


ずっと、直接自分の声で「ありがとう」と「大好き」を言いたかった。

アイちゃんには、ライブのたびに「ありがとう」「愛してるよ」とクソデカボイスで5回も6回も叫んでいるものの、おめシスに直接「好き」を届ける機会はなかなか来ない。

しかも、本人たちは「生放送はあまりしない」「アドリブは苦手」といった意識があるようで、リアルイベントが今後どのくらい行なわれるのか分からない。

だからこそ、もしも直接伝えられるときが訪れるのであれば、絶対に逃したくないと思っていました。

例えるなら、今年こそはと全国大会を狙う運動部の高校生みたいな気持ちです。


なので、ここで一度、

①これまでのイベントでの反省

②本イベントの目標

について整理しておきます。

そして、抽選結果が出たあとか、イベント参戦出来たならイベント後に、この記事内で振り返りを行なって行きたいと思います。

イベントの感想が聞きたい方はしばらく飛ばしてください!


これまでの反省

まずは、関連するこれまでのイベントを踏まえ、反省点を綴っていきます。


キズナアイちゃんとお電話

2月11日のバレンタイン直前に、A.I. Channel内でキズナアイちゃんによって行なわれた、恋愛相談お電話生放送にて、アイちゃんと直接生声でお電話させていただいたことがあります。これが、初めて推しと直接お話したイベントでした。

https://youtu.be/RgkxcdfbLiM

当時付き合っていた彼氏とはこの頃既に冷めた関係にありましたし、すぐに別れてしまいました。そのため、アイちゃんには非常に申し訳ないことをしてしまったと感じています。

事前にTwitterにて相談募集がなされていましたので、「どうせ当たらないし記念に……」なんて軽い気持ちで応募してみたところ、物欲センサーをスルーしてしまった模様です。

この時の反省点は、

・相談の流れや落とし所を考えていたにもかかわらず、それを活かせずアイちゃんを困らせてしまった。

・緊張でアイちゃんの言葉が聞こえていない部分があった。彼氏を無視してアイちゃんのイベントを取った話をしたとき「好き」って言ってもらえたのに!

・本気で相談する心づもりでいたため、アイちゃんに「大好き」や「愛してる」、「応援してます」が言えなかった。


つまり、頭が堅くなっていたのです。「相談しなきゃ」「ちゃんと喋らなきゃ」と思うあまり、空回りしていたという悲しいオタクの定め……。迷惑をかけてしまったと反省しています。伝えられるものなら全部伝えたかったですし、やり直せるならやり直したいイベントです。悔やむべくして悔やむしかない。

本当は受験期と重ならなければハイタッチ会にも行きたかった。そこできちんと伝えたかった。やっぱりアイちゃんにも会いたいです。とっても会いたい。伝えられることを全部伝えたい。


ニコニコ超会議2019

4/27~28に幕張メッセで開催されたイベントです。おめがシスターズさんが、「ミカカTV」というNTT主催のブースにて、一部コーナーに出演していたため、俺は27日だけ観覧していました。

もちろんとても楽しませていただいたのですが、これも非常に反省点の多いイベントとなりました。申し訳なかった。

・推しを見たいがために、スタッフさんの邪魔をしてしまった。推しのパーカーを着ている身として、恥ずべきことです。二度としません。

・ほぼずっと最前に居座ってしまった。「いいですよ」と言われたものの、譲り合うべきだった。

・手を振り返してくれるからと調子に乗って、めっちゃ手を振りまくって限界迷惑厄介キモオタク丸出しだった。

・ライブのターンで「おめがってるー?」と挨拶されたのに、声が出せなかった。


ほとんど懺悔じゃねーか

許されざることをしてしまい、本当に申し訳ございませんでした。本気でファンをやめようかと悩みました。今のところは推しの反応に救われていますので、ファンやめてないです。

とにかく、迷惑行為はしない。限界しすぎない。周りを見て、落ち着いて行動する。これに尽きる。推しのファンとして恥ずべき行動はしない。それは推しを貶める行為なので。


本イベントの目標

これらの反省を踏まえて、今回の渋谷MAGNETで成し遂げたいことを書いておきます。

❶失礼のないよう挨拶をする。

 推しはもちろんのこと、会う予定の相互さんや、おめが団の方にもきちんと挨拶をします。

❷他の人の邪魔をしないよう、周りをよく見て振る舞う。

 スタッフさんの指示をよく聞きます。ぶつかったり、順番抜かしをしたりといったことは絶対にしません。

❸伝えたいことをまとめておく。

 歯が浮くようなオタクポエムを真剣に言うぞ。

 「2人がいるから毎日が楽しいです。本当にありがとう。どれだけ伝えても言葉が軽くならないし、気持ちも枯れないくらいに大好きです。不躾かもしれませんが、これからも応援させてもらえたら嬉しいです。」

 全部一言一句覚えなくていい。ただ伝えたいことだけは、漏らさず伝えたい。

❹おめシスと会話をする。

 リオちゃんが「やりたい」と言ってくれて、叶った企画です。向こうからのアプローチも充分考えられます。一方通行にならないように、「会話」をするよう気を付けます。

❺上記すべてのために、落ち着いて行動する。

 緊張すると、周りが見えなくなります。ミスも起こしやすい。だからなるべく限界しないよう、良い緊張感を持って、落ち着いて行動します。


気を付けるというより、至極当然のことです。それでも気を引き締めるために、肝に銘じて挑んで参ります。


抽選結果

さて、10月10日18時。抽選結果の発表です。

どうなったかというと……。


落選!!


ホギョオオオオオオオオwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww ボオオオオオオオオオオwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww はずwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 外れたwwwwwwwwwwwwwwwwww 外れたンゴwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww あーはーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww あばばばばばばばばばばwwwwwwwwwwwwwwwwww ヒィィィィィwwwwwwwwwwwwwww


こんなブログ書いてて恥ずかしいです地に埋まります、当日渋谷で会う人は笑ってくれえ!!!!!!!

当たった人みんな楽しんでね!!!!!!! 俺の分まで「好き」を伝えてきてください!!!!!!! お前が!!!!!!! 一番楽しむんだよ!!!!!!!


と、まあ、そんな予定だったのですが!!

なんと! 奇跡的に! 運でも俺の実力でもなんでもなく、ものすごく親切で優しくて仲の良い方から、巡り巡ってチケットをお譲りいただけることになりました!

感謝でしかありません。どれだけ「ありがとう」と伝えても、足りないくらいの出来事です! チケットを渡してくださった方は、来世どころか現世で現人神として祀るべき。そのくらいの徳の高いお人です。ありがとう!!


同時に、そのことをTwitterで騒ぎ立ててしまい、非常に申し訳なく思っております。

また、チケットをお譲りいただく前からなのですが、当たった人のみをリツイートしてお祭り騒ぎにしてしまったことも、大変不用意な行動だったと反省しております。この場で謝罪いたします、すみませんでした。

Twitterで謝罪すると、フォロワーさんに気を遣わせてしまうと思ったため、こちらで失礼致します。


かくして、完全に無事にとは言えませんが、おめシスとお話をさせていただくことと相成りました。

遠方すぎる、経済的な事情、時間の都合、抽選に当たらなかったといった理由で行けない人たちのぶんまで、この僥倖に甘んじることなく、きちんと伝えて参ります。めでたしめでたし。


……この項を今一度読み返して、「情緒からやり直せ」と思いました。事が起きるたびに書き足しているので、仕方がありません。

このまま感想へと移っていきますので、頑張って読んでください。


お話をした感想

この1週間、「推しに会えると思うと生きるのが無理になってきた」と思いながら過ごしてきました。なにせ、文字通り夢にまで見た夢が、叶ってしまうのです。それでも、何とか今日まで生きています。


「夢みたいだった」と言うには、あまりにも幸せすぎた。夢を現実に届けてくれた、だからそれは言わない。


相互さん2人と合流し、ご飯を食べたあと、何やかんやして渋谷MAGNETの5階奥へ。

既に待機列が出来ている中、抽選組は優先的に入ることができ、中盤辺りに並び始めます。

パーテーションで区切られたステージの手前は、列整理のためのビニール紐が互い違いに並んでいて、その中をスルスルと進んでいきました。


12時。第一部開始。1人目が入場し、全員が固唾を飲んで見守る中、トップバッターはVTuberの記事も書かれる「あのひと」さん。

挨拶、自己紹介、どんなところが好きか、そして最後に写真をいいですかと聞いて、おめシスとともに写真を撮っていました。

しかしおめシスからの声は一切聞こえない。聞こえるのは、あのひとさんがおめシスに一生懸命話しかけている内容だけ。


そこで相互さんと、こんな話になりました。

「これ、後の方がみんなに聞かれなくていいのでは?」と。

その後もオタクたちの雄叫びや話している声は聞こえるのですが、おめシスの声が聞こえないまま時間が過ぎていく。BGMも何もなく、パーテーションのこちら側は、緊張のせいでお通夜のように静か。

そんな中で、なんとか顔や特徴や名札から他の相互さんを発見し、途中までは盛り上がっていました。


そして、順番が少しずつ近付いてくると、冗談じゃなく、全身に電撃が走ったように感じ始めました。興奮による痺れだと思います。

指先がビリビリと震え、じわじわと感覚がなくなっていくのが分かりました。全身の血が死んだようになって、ぐるぐると何も分からなくなって、しまいにはあと一列というところで強烈に体調が悪くなってました。


冷静にお話する—— これはずっと、夢の中でも決めていたことです。限界する暇なんてない、と。でも、何度もシミュレーションを重ねていくうちに、次第に「それは少し違うのではないか」という気持ちに駆られました。

冷静にお話を始めてしまうと、エンターテイナーな2人から、「今日どうだった」とか、盛り上げるためにアレをやろうとか、そういう気を遣わせてしまうのではないかと。

むしろ、感情をそのままぶつけなければ、意味がない。挨拶したあと、開幕「好きです!」。これで行こう。


「何を言えばいいのか分からない」という左隣と「限界に眠い」という右隣を生返事でかわし(ごめんね)、少しずつ迫る順番に生きた心地がしないながら、頭の中は「好きです」の一言で埋め尽くされていきます。

次回はないかもしれない、一世一代の告白。絶対にしくじるわけにはいかない。


ついに、前の人の番が終わりました。

「はい、どうぞー。画面切り替わったらヘッドホン付けてお話ください」という声とともに、パーテーションの向こうへと通されます。

「荷物その辺置いても良いっすか」とスタッフさんに尋ねると、素っ気なく「あぁ、はい」と答えられ、俺は半ば投げ捨てるようにリュックを下ろしました。もう周りに気を遣う余裕は、ありませんでした。


ヘッドセットに手を伸ば……、

「あっw」

「あっ、なんか見たことあるぅ〜w」

「ねー! 見たことある人だwww」

「超会議来てたよね!?」


大音量でハッキリと、手に持ったばかりのヘッドセットから声が漏れ聞こえます。対面する画面はまだ、待機中のままです。


「えっ!?!!? えっ!? はい! はい!! わっ、はい!!」


超会議。先述の、個人的にはちょっと苦い思い出のあるおめシスとのリアルイベント。

最前列で今日と同じ服装で永遠に手を振り続けていたので、顔覚えられたかもしれない……と後から青ざめたものですが、本当に覚えられているとなると話が違います。


信じられない言葉を耳にしながら、慌ててヘッドセットを装着しました。画面が切り替わり、右手側にあるiPadのタイマーをスタッフさんがつけます。


世界一短くて長い1分間が、始まる。


「「こんにちは〜!」」


「あ! こんにちは!」


ここで、首からさげた名札がよく見えるように掲げようとすると、裏返しになっていることに気が付きました。


「ゼロサンと言います!」


震える手で名札を表にして、見えるようにマイクの横に掲げます。正直、2mも空いていれば見えないとは思うのですが、自己紹介するには名札を見せねばという習慣がここまでの相互さんとのエンカウントで身に付いていました。


「あー! ゼロサンさんだー!」

「ゼロサンさん!」


「はい、はい!!」


「お↑めシス」と「お↓めシス」で別れる2人も、ここは「ゼ↓ロサ↑ン」で統一。アイちゃんのときは「セロファン」みたいな発音だったなぁ、なんて思い返す余裕は全くなく。何でそんな「すごく知り合い」みたいな反応するん……?


「いっつもさぁ私たちのツイートめっちゃしてるよねぇ!」

「見てるよ!」


「あっ、ほん、ホントですか!? ありがとうございます!!!!!!!」


推しが俺のことを認識していることに、頭が追い付きませんでした。顔も名前もツイートも知られてるって、それはもう「友達」か何かなのではないか。そう錯覚してしまいそうでした。


「リプもやり取りも全部見てるからなぁ!!」


「ああっ!? あいがとござまし、ありがとうございます!!!!!!! ありがとうございます!!!!!!!

 ありがとうございます!!!!!!!」


俺自身は自覚がなかったのですが、会場内どころか、フロアいっぱいに響き渡るほどの大声で叫んでいたようです。音声データを録ってもらっていたので聴き直してみたら、演劇のクライマックスシーンレベルの声量でした。噛んだりしつつ、何度も深々とお辞儀をして、お礼を言いました。

推しが、オタクのことを見てくれている。推しに気持ちが届いている。ほんの少しでも推しに楽しんでほしい、喜んでほしいと思って言っていることが、見られている。こんなに嬉しいことはありません。


「本っ当に、いつもありがとうございます!!!!!!!」


おかしいな。「好きです」って言うつもりだったのに。言わなきゃ、早く、言わなきゃ。


「いつもさぁ好きって言ってくれてるよね!」

「ね! おめがとう!」


また言われた。「ありがとうございます」連発の直前から合間くらいに。前にリプでも言われたのに。だって、いつも好きだよ。何て言うんだっけ、ほら、ほら、


「だっっっ、好きです!!!!!!!

 好きです!!!!!!!

 す、好きです……!!!!!!!」


おい、いつもの調子はどうした。

「どれだけ好きって言っても言葉が軽くならないくらい溢れるほどに好きです」とか、「いつも頑張っていてくれるところが好きです、無理しないで」とか、「これからも応援させてください」とか、リプだったらいっぱい出てくるだろ。それから、この記事中に書いてあったやつとか。あと16万人おめがとう、あるブラ2万人おめでとう、今日はイベントしてくれてありがとう……、もっと言いたいことはたくさんあるのに。

何て言えばいい? いつも、何て言ってた?

口から出かかったどんな言葉も、1つ1つが全て喉の奥から「好きです」の一言に変換されて、自分の意思とは無関係に口から出て行きます。


「あのっ……!!」


「分かったwww もう伝わってるからwww」


「ありがとぉおおお!!!!!!! あの、」


「いつも伝わってるよwww」


「ぁありがとっ……!!!!!!!」


伝わってた。全部。一言一言に、両手いっぱいの「好き」を込めた「好き」が、全部伝わってた。

どうせ全部伝わるなら、


「好きです……!!!!!!!」


全身全霊込めて、今伝えられるだけ全部伝えよう。と、そう思った。

もっといっぱい言いたかったことがあったのは確かだ。でも、その「もっといっぱい言いたかったこと」を言ってしまったら、「そんなことより、もっと好きって言っておけばよかった」と後悔する。今は、言える限りの「好き」を伝えなきゃ。


「ありがとう!!」

「俺も好きだよ!! 俺もなぁ!! 好きだよ!!!!!!!」


心臓が止まる、というより、全身が心臓になったかのような感覚に陥りました。

おめシスって、これまで「好きだよ」ってリプで伝えても、「ありがとう」しか言わなかったんですよ。みんなに対して、平等に接するために、誰にも媚びない姿勢があって。それがこのイベントでは、「好き」と言った人に「好き」と返してくれる。2対1という特殊な空間だからでしょう。

この会話が自分にだけ聞こえるというのは、かなりもったいないなと思いましたが、このときばかりは、自分に向けてくれたおめシスの言葉を自分だけが聞けるという状況に、感謝しました。

……嘘です。このときは、そんなことを考える余裕がありませんでした。頭が爆発するかと思いました。


「ォ゙おめがとう……!!!!!!!」


何とか声を絞り出してお礼を言ったら、堰を切ったように言葉が溢れ出て、


「好きですどんだけ言葉にしても足りないくらい好きです、も、ホンットにっ……!! 気持ちが枯れないくらい大好きです!!!!!!! もっ…… もう毎秒好きです!!! ホンットに好きです!!!!!!! いつもありがとうございますっ!!!!!!! す、フゥ、ハァッ、はぁっ……」


全力で叫びすぎて、過呼吸になったかのように一瞬喋れなくなりました。はたから見たら相当やばい奴です。

すると、それを「泣きそうになっている」と捉えた2人が、


「泣くの!?」

「泣くのはキwww 泣くのはキだよwww」


と笑ってくれました。iPadのタイマーが、7、6、5、4と時間を刻むのが見えます。


「……っ、大丈夫、大丈夫大丈夫ホントに大好きです!!!!!!!」


泣かないよという意味で安心させようとして、これ。限界ここに極まれりでした。


「はい、お時間ですー。」というスタッフさんの声がして、ヘッドセットを外します。


「ありがとうございましたァッ!!!!!!!」


最後にマイクへ向かって大声で叫んで、深々とお辞儀をしました。ガクンと膝が崩れ落ちるのを耐えながら、床に適当に置いた荷物をひったくり、逃げるようにパーテーションの外に出ます。


出た瞬間、俺のスマホで一部始終を録音してくれていた相互さんの手からスマホを取り上げ、脚がなくなったかのようにぐしゃりとその場に倒れました。いわゆる、腰が抜けました。


ドン引きの相互さんに支えられ、何とか生まれたての子鹿のように立ち上がりました。少し放心状態になったものの、すぐに感情の大きさに耐え切れなくなり、いきなり、支えてくれている相互さんの手を引いて強制的にハグ。そして別の相互さんにもハグ。


全力を出し切って、しばらく座り込み、買ってきた「ウリカイ」というボドゲと手紙を入れた袋をプレゼントボックスに突っ込むと、第一部で喋り終わったおめが団が集まっているというフロアの反対側のエスカレータ前へ。


並んでいる最中にお話させていただいた人、初めて見かけた人、誰彼構わず勢いよく、ハグ。ハグ。ハグ。そしてお土産のなごやんを押し付けました。


エスカレータ前で待ってたんですが、『好きです!』って聞こえてきて、『ゼロさんや!』って思いましたwww」と相互さんに言われ、爆死。

録音をひっそり聴いて更に爆死。こんなんが、フロアの端から、反対の端のエスカレータまで聞こえてたなんて生き恥以外の何ものでもありません。

でも後悔はないです。全部全部全部出し切りました。

めちゃくちゃ多くの相互さんとも色々お話をして、全員にハグして、新しく知り合った方ともハグして、Twitterフォローしました。会いたかった人にもたくさん会えました。広がれおめが団の輪!


そして検索したら、めっちゃ俺の叫びに反響があって草生えました。

まずは実際の限界音声がこちら。

🔥ゼロサン🔥限界オタク on Twitter: "#おめシス ※音量注意… "

 

勝手に反響紹介コーナー

相互さん

🔥にごりほのか🔥 on Twitter: "ぜろさんはわたしの想像してるぜろさんのまんまで安心してるしニヤニヤしてるし、わたしもぜろさんみたいな善良な限界オタクになりたいなとか思ってるご尊顔を1度崇めたい"

おさかな(お魚フィッシュまん) on Twitter: "よくがんばったよおまえは…"

亡霊にゃんこ@ちゅめたー🎀🌻🍿🐬🍆🧴 on Twitter: "ゼロサンさんが幸せ、幸せそうで何より、嬉しみ"

ととろてんΩ@アオアシカツオドリ on Twitter: "ゼロサンよかった"

ととろてんΩ@アオアシカツオドリ on Twitter: "ゼロサンだろうなって思ったらゼロサンだった"

えーたんΩおめが団 on Twitter: "ゼロサンが想像通りに限界迎えてたのが1番のハイライト"

のあ*🍃🍵 on Twitter: "特にゼロサンさんの愛の叫びは尊敬する…私推しにこんなに好きって伝えられた試しがない…"

まめた(まめつぶ小太郎)@低浮上 on Twitter: "ここまで自分の好きを伝えられるの凄いなぁ(*´∀`*) おめでとうございます🎉… "

るーべっと Ω🥕🎼🐶🎈🦋✪🎧👯♥️♠️♦️♣️ on Twitter: "代表的で正常な限界化😇 ほっこり… "

ポッポ(ポポまる)@シロ組Ω🐬 on Twitter: "本日一の限界化を見た #おめシス"

鳴海 on Twitter: "ゼロサンのツイート見るたびニヤニヤしちゃう(ゼロサン幸せそう)"


フォロー外さん

山下 実里 on Twitter: "おめシスとの会話イベントで「好きです」を1分間に30回くらい繰り返してた女性へ。並んでる人たちはみんな笑いながら、共感して頷いてましたよ。気持ちを代弁してくれてありがとう。俺も同じ気持ちです。 #おめシス"

みずくん | STYLY on Twitter: "一分間ずっと「好きです」「愛してます」「ありがとうございます」を連呼してる人がいて会場ほっこりしてる。見習いたい #おめシス"

オシャレになりたい!べーたくん on Twitter: "本日のMAX限界化頂きました!!!! #おめシス"

ジャンボ・Ω・極・ナカタニ⚔️ on Twitter: "ありがとうと好きですを連呼する限界オタクだ!素晴らしい!! #おめシス"

ガシラ on Twitter: "限界化してるw 気持ちわかるw #おめシス"

オシャレになりたい!べーたくん on Twitter: "俺も毎秒すき! #おめシス"

オシャレになりたい!べーたくん on Twitter: "限界化のお手本のような方だぁ… #おめシス"

 

夜はbar moon walkという創作カクテルを作られるバーで、作っていただいたおめシスカクテルを別の相互さんと飲み、深夜はかねてよりお会いしたかったキズナーさん2人と朝まで飲み、最近のアイちゃんについて語り、取ってあった24時間チェックインOKのホテルに朝6時に入ってシャワーを浴びて泥のように眠り、11時30分に起床して物販列に並びました。


昨日と同じ場所で、同じように並んでいると、昨日のことが思い出されます。昨日と違っておめが団さんだけじゃないから、みんな黙ってスマホをいじってましたが。そうか、昨日は、同じ人を好きな人たちが、あんなに集まっていたのか。

このステージの上におめシスがいて、みんなが一人一人それぞれの想いを抱えてここに来たんだなぁ……。パーテーションが取り除かれたその場所は、既に特別感を失っているのに、見ているだけで緊張と高揚を思い出してしまいました。


グッズを全て買い、店内生放送を聞きそびれたことを後悔しながら現地限定動画を観て、普通の放送で「みんな楽しんでるー!?」「俺は楽しんでる!」という2人のやり取りに胸を熱くさせ、等身大パネルの写真を撮って、その場を離れます。

この日は誰にも会わずに帰りました。バスへの遅刻と台風のせいでクソみたいな帰路でした。


昨日、終わってから。また、今日の帰りにも。2人が「楽しかった」「幸せだった」とたくさんツイートしていて、めちゃくちゃ嬉しくて幸せで安心しました。

どのイベントだって、推しに楽しんでほしい。何なら一番楽しんでほしい。俺よりも楽しんでほしい。その上で、「あの場所を一番満喫したのは俺だ!あの場所を一番楽しんだのも俺だ!」と叫びたい。矛盾なんかどうでもいい、それが一番平和なんだから。


おめシスはすごいなぁ。どれだけ長い時間トークをしても、ずっとおめシスでいてくれる。そしていつも全力で「楽しかった」と言ってくれる。

ファンのことも一人一人見てくれている。よく知っていてくれる。好きだと言っただけ、応えてくれる。好きでいさせてくれる。期待に応えてくれる。楽しませてくれる。いつも最高にしようとしてくれて、その時出来る限りの最高を届けてくれる。

本人たちのやりたいことを実現してくれる。リクエストに応えてくれるというより、夢を一緒に叶えてくれる。


これは謎の確信なのですが、また次回があると思います。あの人たちは相当人が好きなので。

その時はもっと、他の人にもこの感動を味わってほしい。


惜しむらくは、追加で手紙を入れ損ねたこと。素敵なイベントをありがとう、あんな限界オタクでごめんよ、大好きだよ、2人がいるから受験の不安も薄らいだよ、2人が楽しく歌っているから、病気で喉を潰して怖くなった歌が怖くなくなったんだよ、って書いて入れたかった。

そして、「これからも好きでいていいですか」って、聞きたかった。聞きたかったなぁ……。


どうでもいいんですが、帰りにスマホの充電が切れて、公衆電話で親に連絡取ったら、「どこにいるのか」を伝えるだけで30円かかりました。1分ってホントは、こんなに短い。


それでは。最高をありがとう。

 

え? 目標はどのくらい達成したのかって?

……それはこれを読んだ人が判断してください。

 

言葉とは。

 

こんにちは。ゼロサンです。

久々に、真面目な文章を書きます。

 

今朝、夢を見ました。内容は、障害のある子の介助をするというものです。

 

俺は現在、特別な支援や介助を必要とする子に携わる仕事に就くために、大学に通っています。そのため、実習やボランティアの中で、障害のある子どもに接する機会が多いのです。

今回は、その内の1人だったとされる子が登場しました。ただし、夢の中でそのような設定だったというだけで、実在はしません。

 

夢の中で印象的だったシーンがあります。それは、食事介助をしている場面でした。

その子は「ほのか」という名前の高校2年生で、発語なし(喋れない)、座位姿勢は自分では取れず、嚥下(食べ物を飲み下すこと)に介助が必要という障害状況の肢体不自由者です。

 

昼食のスープを飲んでもらうために、抱き上げて、すくって口の中に運んでいました。すると、ほのかさんの方から話し掛けてきました。

 

「先生は、来年も同じクラスなの?」

 

発語なし……なはずなのですが、夢の中なので何でもありなのでしょう。しっかりとした発音でした。俺は初めてほのかさんの言葉を聞きました。

俺は、基本的には発語ありなクラスを担当することになっていて、ほのかさんのクラスには食事介助等の研修で入っていました。なので、ほのかさんが言葉を上手く発することが出来なければ、来年クラスを担当することが出来ません。

言葉は選びましたが、だいたい、そのようなことを伝えたと思います。

 

「どうして?」

 

と、ほのかさんに聞かれました。泣きそうな声にも思えて、事実であれど、不用意なことを言ってしまったとその場で反省しました。

ほのかさんは続けます。

 

「ほのかは、言葉を上手く喋ることが出来ないんだよ。なんでそうなるの? 頑張っても、喋れないんだよ。」

 

何度も、何度も、そんな風に訴えてくれます。それは、「先生と同じクラスになれない」という悲しみではなく、「言葉がないことを責められた」ような嘆きでした。

俺は、そうではないことを伝えたくて口を開きました。

 

「ごめん、俺が悪かった。大丈夫だよ。決して、言葉だけが、コミュニケーションを取る方法ではないんだよ。ほのかさん、いつも先生たちに、いっぱい話し掛けてるでしょ? 目で、手の動きで、声で。言葉がないことが、悪いわけじゃないよ。伝えようとしてくれているから、伝わるんだよ。」

 

そんなことを言いました。そこで、目が覚めました。

 

俺は最近、言葉に執着しすぎていました。まるで、言葉が万能の伝達手段であるかのように。頭では、違うと分かっていましたが……。

Twitterでも、自分の気持ちを、どのように言葉にすればよいかをずっと考えていて。推しにも、どんな言葉なら応援が届くのか、必死に考えていました。

もちろん、言葉は大切です。今後も、やっぱり考えていくのだと思います。

 

言葉は、身体で生きている時空世界と別に、もう一つの時空世界を立ち上げます。って、何かの本に書いてありました。

例えば、「東京タワーを想像して」と言われたら、知っている人ならば、あの赤くて末広がりな高い電波塔を想像するでしょう。

名古屋人に、「夜9時に金時計で集合してたらさ、」と言ったら、JR名古屋駅の中の、サラリーマンや飲み会に行く人が行き交う、金ピカの時計台の広場を想像してもらえると思います。(金時計、銀時計は飲み会や旅行の集合場所としてよく使われます)

それって、VRのようなもので、言葉によって「今ではない時間」「ここではない場所」を "感じる" ことが出来ているんじゃないかなって。恐らく、それが「もう一つの時空世界」なのだと。

この記事を読んでいる人も、声や姿かたちは分からないまでも、自分なりの「ほのかさん」を想像したのではないかと思います。はっきりとした顔なんて、思い浮かばなくていいです。Virtualの意味が「本質的な」であるように、このお話の中で「本質的な」ことさえ汲み取っていただければ。

 

だから俺は、「言葉」というものに、夢を持っていました。随分、長らくのことです。インクの染み、デジタルの0と1、ただの音であろうとも、それが形のない形を作る。それって夢みたいなことじゃないかって。

 

それでも、言葉だけで全てを伝えようだなんて思う必要はない。言葉だけが万能なわけでもない。

目が覚めて、夢から覚めたように思います。

 

今日は、それでは。