zer0-san3’s blog

zer0-san3.hatenablog.comの漢字かな混じり墨字文バージョン。

アカシジアの地獄。

 

こんにちは、ゼロサンです。

年末最後の更新にならないように気を付けます笑
(まだ書きたいことがあるので。)

今回は、「アカシジア」 という症状についてお話します。

アカシジア」とは?
主に抗精神病薬の副作用や離脱症状(薬を止めてから出る症状)として、静坐不能(静かにじっとしていることが出来ない状態)に陥ること。
むずむず脚症候群」や「遅発性ジスキネジア」、「タシキネジア」なども参照のこと。

俺なんかは、これを、抗精神病薬(その中でもベンゾジアゼピン系)を飲んで発症したわけです。
しかもベンゾの次に違うベンゾ服用し始めて、そのあとだったから、副作用なのか離脱症状なのかどっちが原因か分かりゃしない。

とにかく酷い日々でした。
奇声を上げ、歌を歌い、家中を徘徊し、転げ回り、何とか気を紛らわそうと必死でした。
毎日毎日発狂するのは大変な苦痛であったし、布団に入っても眠れやしない。
寝返りを何度も打って、それでも治まらず、窓から飛び出してしまいたいと何度も願った。
実際にアカシジアが自殺を誘発するのではという研究も進んでいるようです。

家から飛び出して道をどんどん進んで、体力が尽きて帰れなくなる所まで 来て、親を電話で呼んで待っている間も、足はどんどん進めたかった。
歩いても歩いても、走っても、俺の思うように足が進んでいないじゃないか、どうすれば良いってんだ、くそ、くそ…

自我が溶けてゆく。
このまま捩じ切ってしまったら、俺は簡単に弾丸のように窓から飛び出してしまうだろう。
そのようなキリキリした気持ちに晒されながら、でもたかが二階から飛び降りたところで死ぬわけでもなし、と言い聞かせて、日々過ごしておりました。
(先述の、家を飛び出したのは、それだけアカシジアの症状がしんどかったからです。)

家に縛られていたし、「女の子はあんまり (特に夜中に)出掛けてはいけません。」 と言われていたし、それから、引きこもるしか出来ないくらい酷い鬱だったのでした。
しかし、同じ症状で夜中にカフェへ行く父親が羨ましくもなりました。
布団に入るしかやることがない(いや、別に普段も特別やることはありませんでしたが)、そんな夜中に出掛けることが出来るなど。

とは言え、では何故ベンゾジアゼピン系の薬を止めないのかと言えば、俺は双極性障害 —病的に気分の良い躁状態と、病的に憂鬱なうつ状態が、本人の意思に関わらず交互に現れる病気— なので抗うつ薬は処方出来なかったのです。

抗うつ薬うつ病の患者さんに処方されますが、双極性障害躁鬱病)の患者さんに処方すると、躁状態が強くなり、本人の回復を妨げてしまいます。
また、当時の俺は薬物治療が必要に迫られるほど、双極性障害の症状が悪化していました。
なので、双極性障害である俺には、抗うつ薬でなく、抗精神病薬が必要だったのです。

ベンゾジアゼピンは、依存性の低い最もポピュラーな抗精神病薬群であり、当時中学生の俺にはこれがベストな処方と思われました。
俺の将来について気を遣う医者の判断は、あのアカシジア地獄を潜り抜けて来た今でさえ、最も良心的であり、間違いではなかったと思います。
他の選択肢が無かったのですから。

しばらくして、双極性障害の波の振り幅が少し小さくなって、薬や療法をどんどん変えて行くうちに、アカシジアは治まりました。
このような切羽詰まった状況を脱し、暫く経った今では、比較的冷静に当時の状況を振り返ることが出来ると思います。
ただ、ここにある情報は、もう7〜8年も前のものでありまして、しかもネットの掲示板などで得た情報でありますので、間違いもあるかもしれません。
もしご自身や周囲の方がアカシジアで悩まれているようでしたら、出来るだけ正確な情報をお調べ下さい。

アカシジアで苦しんでいるのは独りではありません。
また、抗精神病薬は、使用方法を誤ったりすれば怖いものですが、正しく使い、異常が出たらすぐに服用を止め、医者(セカンドオピニオンも含む)に相談するという、他の医療措置と変わらない対応をしていただければ、怖いものではないはずです。

善きメンタルヘルスライフを。
では。