(昨日には書き終わってました。本当です。)
初めて心臓が鳴った瞬間が命の宿ったときだとするなら、たぶんリオはレイちゃんより早く心臓が鳴り始めたんだと思う。
最初にお母さんのお腹を蹴ったのもたぶんリオだし、本当はレイちゃんが妹でリオが姉だったんじゃないかって。
そう思うくらい、レイちゃんはしょーがないところがある。鼻かんだティッシュは机の上に置いとくし、ガンプラはやりっぱなしだし。
Twitterだって、最近は気をつけてるけど、前まではリオが言わなきゃその日の動画を固定ツイートにするの忘れてたりとか。
あとマネーも考えなしに使ったりして、けっこう世間知らずなんじゃないかと思ってる。頭がバヤ。
人のことからかって、子どもみたいにはしゃいだり、アニメやゲームに目をキラキラさせたり。
ボドゲやっててもカードゲームでも、昔っから負けず嫌いで、負けるとすーぐスネる。
家で2人でいるときだってそう。あれ取ってとかそれやってとか、あんたのおかーさんじゃないんだから。もうちょっと妹のことを気遣っても良いと思う。
そのくせ、リオがダル絡みすると「うざ」とか「きも」とか言って拒否る。ひどくね? けっこー、傷付いてんだけど。
「あ、リオちゃん。」
「なぁにレイちゃん。」
「エゴサしてたらさぁ、『おめシス、今年のいい双子の日は何するんだろー』って。」
「あー、そういや去年はさぁ動画出してたねぇ。今年はなにしよっか。」
「今年はさぁ、レイも思い付いたことあってさぁ。ただねぇ、いい双子ネタっていうとちょっと弱いかもしんないなぁって。」
「あー、そうなんだ。」
「だからさぁ、」
あ、この顔は、何か良からぬことを企んでる顔だ。
「また来年もさ、なんかやろっか!」
来年なんて覚えてないだろーに。
「いいね、やろやろ!」
ほんと、しょーがない姉だなぁ。