zer0-san3’s blog

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オリジナル曲『白馬になりたいの。』裏話


 こんにちは、ゼロサンです。


 先日UPした、未確認動物うまぴさんの2周年に寄せて作成した『白馬になりたいの。』について、自分の覚えておきたいことをまとめておこうと思い筆を執りました。

(観て聴いてくださって、ご反応いただいた方々、本当にありがとうございます!!😭 1件1件大切にスクショしフォルダにぶち込んでます✌️)



 自分用なので読みづらいかと思いますが、ご勘弁ください。


◆ 作曲を思い立った経緯

 この『白馬になりたいの。』、元々は、高校生〜大学生くらいの間に作った曲を、うまぴさんの記念日用に作り替えたものでした。ノーアレンジで出さなかった理由は単に、冒頭の〈あたしは白馬になりたいの〉の部分以外、メロディを忘れてしまったからです。

 会社勤めになってから歌詞を見返してなかったので、どのようなメロディ運びの曲なのか、すっかり忘れていました。そんなある日、机の引き出しから出てきた1枚の歌詞カードをたまたま再発見したのが、制作のきっかけとなっています。

 たぶん、2021年の最初くらいに歌詞カードを発見したはずなのですが、明確に思い出せません。発見した瞬間に、「これ、内緒でうまぴさんのファンアートにしよう!」と思ったため、ツイートもせずにひっそりと進めていました。

(といいつつ、うまぴさんの誕生日を過ぎてからは「次機会があるなら周年だけど1人じゃできないよぉ助けて〜〜!!」と思ってツイートしている)

 

 

 そして、「作曲しよう!」と思い立ったのがきっかけでウクレレを買ったのを覚えています。思い出せないなら、また作ればいい。コードをジャーンと鳴らせるものが手元にあれば作曲がしやすい。でも、ギターはまだ弾けない。じゃあギターより簡単だって聞くウクレレだ!

 こうして私は、ウクレレを購入したのでした。

 

 

(メロディが出来てから爆速でウクレレをポチっている)


 そこからはめちゃくちゃスピーディーに曲が出来ています。

 

 メロディにコードを当てたのがウクレレの届いた翌日、4つ弾きで弾き語りするまで3日。こんなことならもっと早くウクレレを買っておけばよかった。

 そこからはウクレレを練習し、8ビートの弾き方を覚えました。


 作曲するにあたり、色々と本を読んだり動画を観たりしたのですが、いちばん役に立った知識は「メロディの音を含むコードをつける」でした。逆に、それしか役立てずに「なんかこれがよさげ!!」という感覚だけでコードをつけたせいで、7thコード(1ヶ所入れるとちょっとオシャレになる差し色みたいなコードらしい)が4回連続するアホみたいな進行があります。入れすぎ。


 こうして私は、何とか作曲を終えることができたのでした。


参考

 

◆ 大問題の作詞

 さて、問題の作詞について。

 「問題」と言いますのも、実は歌詞についてはめちゃくちゃ削ったり付け足したりしているのです。


 元々この曲は、うまぴさんに向けた曲ではありません。高校生から大学生時代、「どうしたら人に優しくできるのだろう?」という答えの出ない問いを繰り返して作った曲でした。


 私では、誰かの幸せそのものにはなれない。幸せの象徴は、いつも私ではない誰かが手にしている。最初は、そういう羨ましさも詞に込めていたものです。

 そのうち、「『あなたがいるから私は幸せ』と言ってもらえるような、幸せそのものにはなれなくてもいい。誰かが私を見て、新しい何かを見つけて、幸せを掴むきっかけになってくれたら嬉しい」と、考えを変えました。

 それこそが、私の目指す優しさで、つまりそれは王子様やお姫様ではなく白馬のような役割ということで。

 王子様のように、君を直接幸せにすることは、私の役割でもやりたいことでもない。私は、君を幸せにしてくれる何かを連れて、君の元へ行きたい。


 その想いが、この曲の作詞のスタートでした。


 「白馬」をモチーフの中心にするとして、他の部分はどう決まったのかというと、ちょうどこの歌詞の骨組みを作ったのが高校卒業前年度の秋だったんです。

 秋の時期には、夜空にペガスス座が浮かびます。奇しくも先日うまぴさんのチャンネルに上がっていたシチュボの、アンドロメダペルセウスの話にも掛かってきますが……。「馬」といえば、で思い出したのがペガサス(ペガスス座)でした。

 そしてペガスス座というモチーフが、巡り巡って歌詞が改変され、最終的に〈まっさらな夜に 星へ願いをかけよう〉に繋がってきます。

 本当はここの部分ももっと長い歌詞だったのですが、季節を夏に変えたのも相まって、「夜」と「星」の要素以外ほぼ残らなくなりました。うまぴさんの誕生日(7/17)が七夕に近いので、七夕的な感じに。「まっさらな夜に」は、先にこの後の「まっしろなテスト」が出来ていたので、そちらに寄せました。


 もうひとつ、「白馬」モチーフというと、私の中で外せないものがあります。小学2年生の国語で習う物語、スーホの白い馬です。

 私はこの話が大好きで、最後のチカラを振り絞ってスーホの元まで帰ってくる白い馬の想いの強さに圧倒されました。最終的に白い馬は死に、スーホは白い馬の身体で「馬頭琴」という楽器を作るのです。

 それを〈つまびく指先に 君思い出すから〉という歌詞に表現しています。


 そして先述したように、秋の時期ということは、高校生でいうところの、中間テストくらいの時期でもありました。二期制の卒業前年度ではここで下半期の内申が実質決定され、推薦入試とかに影響し始めてくるところ。下記の部分を思い付いたのは、完全に中間テストのせいです。

 この歌詞で描きたい「白馬」を更にもう一度抽象化し直すと、「白い」「想いを乗せる」「運ぶ(移動する)」。近いものを挙げていくと、紙飛行機が浮かびました。

 紙飛行機は、AKB48さんの365日の紙飛行機にもあるように、ただ飛ばせるというだけでなく、時に願いや想いを乗せることがあります。それらを総合して、イメージとして上がったのが、「0点のテストを紙飛行機にして、教室の窓から飛ばす」

 「白馬のような優しさを持ちたい」という夢を描きながら、現実ではそうはなれない(=自分の中では0点の)不安、後悔を、投げ出したくなる。紙飛行機が、自分のモヤモヤする気持ちを取り去って、どこかへ運んでくれたらいいのに。〈まっしろなテスト 夢を君がくれたんだ 不安も後悔も投げ出せたらいいのに〉


 次の〈影が濡れる午後 真夏の脱走〉は、元々はもっと秋めいている歌詞だったと記憶していますが、うまぴさんの誕生日に合わせてガラッと夏に。もっと季節に統一感を出せ。

 投げ出せないから、駆けていく。「脱走」は、逃げるという意味のみならず、思考の堂々巡りから脱出する感じも含めて。

 あと、「テスト返しがあった日の午後に、教室から逃げ出す」みたいなイメージもありました。だからMVでも同じ学生服のまま、話が展開されていきます。そしてサビの、


 〈あぁ、王子様なんてあたし ガラじゃない だから あぁ、幸せ運ぶ君の 白馬になりたいの。〉


 に、繋がります。

 ここももっと長くて、「王子様もお姫様も……」と登場人物を並べ立てていたのを、「王子様」のみにフォーカスして、構図を分かりやすくしました。元が秋の曲だったから、秋といえば学祭の出し物かな、というイメージを歌詞に起こしたシーンで、MVもその感じを引き継いでいます。


 さて、ここまで書いた歌詞は全部、うまぴさんの記念日ファンアート用に推敲し直したものになります。つまり関係のないものは削ぎ落とされ、関係のあるものだけを残す形となっています。

 そしてここまでの歌詞では、「白馬」を「憧れの対象」「想う相手」として描いています。遠くに輝く星座たち、勇敢に戦うペテルギウスの連れているペガサス。つまびく指先、強い想いを抱いて駆けてくれる存在を、こちらも想う。

 あくまで「白馬に "なりたい" の」であって、私はまだ、白馬じゃない。ずっとずっと、まだなれない存在への、届かない遠くのものへの、憧れを歌っています。


 この歌詞を机の引き出しから見つけたとき、真っ先に「うまぴさんへのファンアートにしよう」と思い立ちました。彼女は、「にんげんたちの毎日に1秒でも笑顔の増えんことを」をモットーに、にんげんたちへ幸せを運び続けます。その姿に、この歌で表した憧れを重ねたのでした。

 ちなみに、机の引き出しから見つけた歌詞はもうありません。「歌詞新しくしたから前のやつはもういっか。ポイ」したからです。なんで取っておかんかったんや……。


 2番の歌詞は、言わずもがなといったところ。割とストレートに、すやすやBARの居心地の良さとうまぴさんへの想いを歌えたかなと。


◆ MV裏話

 あんまり話しても備忘録としては役に立たないかと思うので、短めにとどめます。

 今回はロトスコープ(実写をトレースしてアニメーションにする技法)的な映像を作りたかったので、映像から輪郭線を描き出してくれるようなアプリはないか? と探していました。写真をイラスト風にするアプリがあるんだからあるやろ、と探してみたら、これが意外にない。

 after effectでロトスコープ風に出来るとのことで、無料トライアル期間中に作れないかと思いましたが、7日間で自分の作りたい世界を作るなんて無理です。俺は神にはなれなかった。

 という中で、ちょっと良いアプリを見つけました。『Olli』というアプリです。320円程度で、色んなイラスト風のニュアンスを映像/画像につけることが出来ます。

Olli by Tinrocket

Olli by Tinrocket

  • Tinrocket, LLC
  • 写真/ビデオ
  • ¥320


 ロトスコープ風映像の中で、学生時代の田中田がモノクロに、現在の田中田がカラーになっているのは、〈ありふれた日々を彩る魔法(うまぴさんがいる今現在は日々が色づいているよ)〉という意味だったりします。


 あとは特に裏話はないです。学ラン探してコスプレショップ渡り歩いても着れるサイズが売ってなくて、うちのクソ兄貴に頭下げたくらい? ほとんど見えないんですが、胸元の名札、「UMA中 田中田」になってます。

 ロケーションの話だけしておくと、夕焼けは知多郡美浜町野間灯台、草原みたいなところは豊田市豊田スタジアムの横にある矢作川沿いの白浜公園、車のシーンは野間灯台から白浜公園へ向かう途中、〈影が濡れる午後〉のあたりはたまたまロケ地を探してる最中に通りかかったどこかの田んぼです。「ここだ!」と思って急ハンドル切って撮りました。どこも田中田マスクしてたらめっちゃ笑われました、南無!

 田中田マスクつけてると前が見えないので、インカメにしてもどんな風に撮れてるのか分からないのと、バミリつけても全然そこにたどり着けないのと、〈あの店で待ってる〉で模造紙に飛び込むのめちゃくちゃビビりました。見えなくて受け身が取れん!


 大画面で観てるシーンはジャンカラです。ジャンカラはライブビューイングをスクリーンで観たいときにも便利。でも関東にはないらしい。

 そうそう、〈あぁ君がくれた笑顔で〉のところで、ライブ観てるっぽいシーンを撮ろうとして静止して撮ってたんだけど、全然良いのが撮れなくて、最終的にUMAIFを流して「言いたいことが! あるんだよ!!」と大声でコールしながらぶんぶんペンラ振ってるシーンのスクショになりました。田中田マスクで見えないけど、あのシーンはマジで全力の笑顔です。


◆ 最後に

 実はこの曲、(今思えば非常に烏滸がましい話なので地中に埋まりたいのですが)『grass field』というファンアートソングが0thシングルとして出る話を聞いたことから「うわその手があったか!!!!!」となり慌てて制作ペースを上げたやつでした。いやあの素敵ソングに並べると思ってんなよ。あと完成遅すぎやろ。

 つまり、うまぴさんに歌ってほしかったんです。リスナーとしての自分の憧れを歌うと同時に、うまぴさんにはまだまだ先を目指したいと思っていてほしかった。私にとっては今のうまぴさんのままでも大好きだし推しには自己肯定感最強であってほしいから0点が云々のところは当てはまらないでほしいしすでに私の白馬であると同時に私を幸せにしてくれる人そのものだから王子様でもあるけど、私はうまぴさんの向上心も大好きなので、私が見ているよりもずっと先を見ていてほしい、だから歌ってほしい。という想いがありました。

 偉そうですね。すみません。偉そうすぎて、本人には言えなかった。


 ……って思ったら、叶えてくれると思わんやんか。

 

 

 嬉しすぎた。クラファンTシャツに着替えてパジャマを脱いでた私は、脱いだパジャマをタオル代わりに涙を拭きながら震えて見ていました。「泣きすぎると震え出す」、本当や……。

 ありがとう、ありがとう……。


 私にとって良いことをしてくれたから好き、というわけではないのですが、やっぱり好きだなぁと思いました。歌ってくれたあとに、「名前も知らないひとりひとりのおかげで、ここにいるよ」とお話しをしてくれたところも、大好きです。ありがとう。

 YouTubeは、良くも悪くも「数字」です。人気だって、人の気持ちだって、アナリティクスという形で数値化される。その1つ1つを想ってくれるうまぴさんだからこそ、今回、こうして時間をかけてでも作品を届けたいなと思いました。


 以上! 今後何かをするにあたり、思い出せるようにしておきたいことのまとめでした。

 それでは。

 

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